家族と大切な子供に伝えたい7つの防災知識

普段一緒にいる家族や子どもたちに防災知識を伝える機会を持っているご家庭も多いと思いますが、お困りのご家庭もあると思います。最近はゲーム感覚の防災のイベントも増えています。家族と大切な子どもを守るためにご紹介します。






1)防災知識を伝えることの大切さ

防災知識を伝えることの重要性を認識されている方は多いと思います。経験から得た知識を伝えることは、「防げるものなら、災害から身を守って欲しい」「悲しい想いや辛い経験をする人をこれ以上増やしたくない」といった気持ちが出発点になっています。では、目的地はどこでしょうか?

【1】防災知識を知ることは、生き延びるために必要だから

防災知識を伝えることは、経験から得た知識を知ることで、自分を守る行動につなげることが望ましいとされています。昨今の快適な生活をおくるための環境の進歩はめざましく、AIの導入により、ヒトは増々本能の「直感」を頼ることなく、「知識」を蓄えることなく生きていけるようになりました。果たしてこの生活はヒトが生きていく上で本当に良いのでしょうか。

防災知識を伝えることは「今の生活が根底から崩れた時にでも生きていく術を身につけること」が目的になります。ライフラインがすべて停止しても、建物や大地が原形をとどめない状況でも「生き延びる」ために必要な知識こそが「防災知識」です。生き延びるために必要なことは、「自分で判断して、行動できること」です。

【2】大切な家族を守ることは、自分も共に生きること

また、現代社会において、自己肯定感の少ない人が増えています。「自分は誰からも必要とされていない」「自分はどうなっても誰も何も感じない」このように自分を捉えている人が多くいます。そうではなく、あなたを大切に思う人は必ずいるのです。

人生において、誰もが「この人を失いたくない」「この人ともっと一緒に居たい」と思う瞬間があり、この気持ちにウソはありません。心の底から湧き上がる感情であり、本能です。「ヒトは群れで暮らす生き物だから」、そういう面もありますが、自分にとって大切な人と一緒に過ごしたいという気持ちは、自分を犠牲にすることではなく、自分も一緒に生きることに気付いてほしいのです。

「寄り添う」という言葉をよく使うようになりました。ともに生きていかなければ寄り添うことはできません。「あなたは自分にとってかけがえのない存在」そう思うあなたがそばにいて、はじめて「寄り添う」のです。防災知識を伝えることは、共に生きていくための術を伝えることであり、目線を同じにすることで、伝える側もまた、気付かされることが多くあります。

地震で陥没した道路

2)チェック1:日本は災害が多いこと

今までの災害を伝えることは、防災知識を伝えるうえで大切なことですが、最も難しいことのひとつです。特に小さいお子さんに対しては、必要以上に怖がらせないことを忘れないでください。

突然防災の話をしても、子どもは乗ってきません。台風や水害などの他、地震や津波、大火災、火山噴火など多くの災害が発生し、地域によっては語り継がれている災害も多いと思います。メディアも過去の災害が発生した日が近づくと取り上げますし、節目の年には特集番組等で伝えます。そんな時に家族の話題にしてみましょう。防災の日や、津波の日はなぜこの日が制定されたのかを調べてみましょう。

学校や保育園、幼稚園で避難訓練があった時も話すチャンスです。子どもの話をじっくり聞いて下さい。1月6日の消防出初め式や救助訓練、11月の火災予防運動期間中も消防車両など働く自動車に興味があるご家庭は、話題にしてください。

3)チェック2:災害が起こった時はどうしたらいい?

【1】絵本を読んだり、紙芝居を利用する

東日本大震災を契機に、絵本や紙芝居で地震の時に自分の身を守るためにはどうしたらいいのかを伝えるものが増えています。ベネッセ子ども基金では、毎年全国の幼稚園や保育園に紙芝居を無料配布する活動をしています。「しまじろう」が主人公のこの紙芝居では、「子どもをむやみに怖がらせない」ことを目的に、地震発生時の行動をわかりやすく伝えます。

「みんな元気で、本当によかったね」と締めくくられるお話を見ると、子どもたちは自分で行動できるようになるといいます。この他地震以外の火事や津波などを取り上げた絵本や、小学校高学年向けのイラストを多用した親子で一緒に考える本もあります。

【2】災害体験施設や防災イベントに参加する

全国に災害を体験できる施設が多くできています。また、防災イベントも多く開催されています。チャンスがあれば参加しましょう。この防災イベントの中には、自治体が主催して大学生が取り組むものも増えています。大学の実践を踏まえた課題解決学習(プロジェクト・ベースド・ラーニング略してPBL)の一環として防災を取り上げることが多くなっているからです。内容は、クイズや障害物競走、新聞紙を使って自分で作った食器で食事をするなどです。若い感性で作られ、ゲーム感覚で楽しく防災知識が身につくと好評です。

また、消防学校での1泊2日の防災訓練を行う自治体もあります。ロープ渡りや暗闇体験など小学校高学年を対象としたものです。未来の防災リーダーを育てることを目的としています。実は中学校のカリキュラムの職業体験でも消防署は生徒たちに大人気です。知ること以上に体験することは子どもたちを大きく育てます。

電柱の海抜表示とプラタナス並木

4)チェック3:安全な場所はどこ?

避難場所を子どもは知っているでしょうか?自宅に一人で留守番している時に地震が発生したら、自宅の中で安全な場所やその後はどこに避難するのでしょうか?学校の登下校中や塾やお稽古事で起きた場合は?

一緒に考えましょう。クイズ感覚で考えましょう。答えは一つではありません。避難経路も確認しましょう。

必要であれば、自治体の災害ハンドブックやハザードマップを使いましょう。家にない時にはパソコンなどで検索しましょう。PDFなどで見つかりますし、電子書籍化している自治体もあります。

5)チェック4:どうやって連絡する?

9月1日の防災週間は「災害伝言ダイヤル」の無料体験ができます。携帯各社はユーザーに連絡メールを送ることもありますし、自治体の防災メールに登録されている方には、体験を促すメールを送ってきます。ぜひ、家族全員で体験してください。

公衆電話の使い方も体験しましょう。警察と消防はお金を入れなくてもつながるボタンがあります。災害時に公衆電話は比較的つながります。お金を入れて家族にかけてみましょう。自分の携帯電話を持っているお子さんも多いと思いますが、音声通話が使えますか?いつもメールやSNSばかりを使って、音声通話の機能を使えないお子さんもあります。ぜひ親子で確認してください。連絡方法は複数確保しましょう。

連絡先も確認します。直接家族につながらない時には、少し離れた地域の電話の方がつながることも多くあります。親戚や知人など、お子さんの知っている方の電話番号を共有しましょう。

6)チェック5:コミュニケーションの大切さ

【1】イベントに参加することはコミュニケーションづくり

イベントや避難訓練に参加することは、コミュニケーションづくりと言い切る主催者もいます。知っている人を増やすことで、避難中や避難所で知らない大人ばかりで困らないように、参加してほしいと訴えます。家族と一緒に避難できないことも想定されます。孤独は不安を増幅し、不安は絶望にかわってしまいます。

そして、大人は子どもが自分から発信できるよう、話すきっかけを作りましょう。もちろん、子どもにも発信することの重要性を伝えましょう。子どもの人数も減り、兄弟も少なくなって、子どもだけのコミュニティがなくなってしまいました。お兄ちゃんの友だちとか、友だちの家族など、子どもの周りを取り巻く人数が激減しています。

特に友だちの親など家族以外の顔見知りの大人も減ってしまった今の子どもにとって、自分から家族以外の大人に話しかけることはとても勇気のいることです。自分の家族に対しても、伝えなければならないこと以外は、聞かなければ話さない子どもも少なくありません。伝えなければならないことも、言って通じなければ話すことをあきらめてしまいます。

【2】子どもが自分から発信できることの大切さ

コミュニケーションは言葉のキャッチボールです。こちらの問いかけに反応が返ってきて、はじめてコミュニケーションは成立します。返事のない一方通行は、独り言です。今の子どもはこちらから話しかけて、「はい」「いいえ」で答えられる会話から始めていく必要があります。大人も近所の子どもを見かけたら、声をかける気配りを忘れてはなりません。

子どもだけが原因ではありません。聞く耳を持たない大人も増えました。自分の都合のいいように話を勝手に解釈する人も大勢います。これではコミュニケーションは成立しません。お互いが少し相手の言うことを理解しようとする気持ちを持たなければ、伝わらないイライラをぶつけ合うだけです。子どもが自分から発信できることは「生きていくために最低限必要なこと」だと、防災の知識として伝えてください。

非常食

7)チェック6:非常食クッキング

非常食クッキングは防災イベントでも人気です。ポリ袋を使った調理を実践したり、非常食を試食して災害食メニューの大賞を選んだり、誰でも参加できる楽しさが魅力です。もちろん家庭でも実践してみましょう。

ローリングストックで賞味期限が近づいたものを、子どもさんだけで調理してみましょう。調理が不要とか、簡単に食べることができるのが非常食の強みです。アルファ米の調理はインターネットに動画もアップされています。できることはどんどんまかせて、知識を実践するチャンスにしましょう。

大切なことがカセットコンロの使い方です。IHキッチンのご家庭ではお子さんはカセットコンロを使う経験が必要です。非常時に1人で使うことは基本的に想定していませんが、経験のないことはできません。ぜひ、家族全員でカセットガスの装填からやってみましょう。

8)チェック7:非常時の持ち出しセット

防災グッズや持ち出しセットをローリングストックの時に、確認しましょう。季節によって入れ替える物や、使用期限と一緒にラジオや懐中電灯の使い方も確認します。成長に合わせて、替えていくものもあります。家族全員で確認しましょう。

おすすめのサイト:教えて!ドクター(https://oshiete-dr.net/column/bousai/

長野県佐久市佐久総合病院小児科の「教えて!ドクタープロジェクト」のサイトで、防災のページです。

一般的な赤ちゃんや幼児の持ち出しセットをドクターの目線で紹介しています。この他に発達障害のお子さんに必要な持ち出しセットも紹介しています。小さい黒板を使用して、次にやることの明確化など必要なものとその理由や使い方が説明してあります。

発達障害と診断されなくても、人見知りの子どもや、はじめてのことが苦手な子どもをお持ちの家庭では、災害時にパニック状態にならないように参考にされることをおすすめします。近年、発達障害は増えていますし、子どもだけでなく、読んでみると自分に当てはまると気づく大人も多いものです。おすすめします。






この記事のポイント

【1】防災知識を伝えることは、家族が共に生き延びるために大切で必要なことです

【2】防災知識を伝える方法は、紙芝居や絵本、防災イベントなど活用しましょう

【3】防災知識を伝える時は、子どもを怖がらせないよう、家族全員で考えましょう

【4】防災知識は楽しみながら実践したり、経験することでより身につきます

【5】イベントに参加して、知っている人を増やして、災害時の孤立を防ぎましょう

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