1週間の非常食をストックする4大ポイント【2018年版】

災害に備えた非常食のストックは、1週間分がおすすめです。最低3日分とよく言われますが、現在の日本の物流システムや、生産拠点の集約化により、食料の不足が懸念されます。1週間分の非常食をストックするポイントを押さえましょう。






1)非常食は最低3日間の備蓄しよう!

【1】最低3日間の理由は?

(1)理由1:救援物資を送る手段がない

災害が発生すると、交通インフラが止まってしまいます。その場合、荷物よりは人員輸送を優先させるため、どうしても物流は止まってしまいます。また、現代はコンビニエンスストアなどに代表されるように、在庫をほとんど置かない、必要があればその都度配送に頼る店舗運営が主流です。物流が止まってしまうと、次の商品が入って来ませんし、災害時は買いだめをする人もいます。

また、支援する側の自治体は、災害対策本部の立ち上げや避難指示の発令、被害状況の把握、人命救助に全力を傾けます。避難所の開設や避難者の登録が進み、各避難所の避難者数の把握ができて初めて備蓄食料の配布が始まります。自治体が被災してしまうとこういった流れも止まってしまいます。このため、被災地の外から送られるはずの救援物資は、今までの災害の場合道路の寸断もあり、届くのは早くて災害発生の1~2日後です。

(2)理由2:ライフラインがすべて止まってしまう

ライフラインの停止により、情報の伝達がかなり制限されます。また、救援物資を送り出すはずの拠点も被災地に近いほど被害も大きく、支援物資の要請が、国・自治体からあっても、製造できないなど対応に苦慮する状況が発生します。

【2】備蓄する食料のポイント

(1)ポイント1:すぐに食べられるもの

アルファ米があります。パックに入っていて水かお湯を注ぐだけで、ご飯になります。スプーンがあれば、食器もいりません。災害時のインフラのストップで、水だけで調理できるものが求められ、また、支援物資の菓子パンよりご飯の要望が多かったことで、開発が加速されました。

(2)ポイント2:調理が必要ない食料(カンパンや缶詰など)

乾パンや缶詰など定番のものの他に、長期保存の野菜ジュースや高カロリークッキー(カロリーメイト)などが挙げられます。缶詰は肉や魚など、タンパク質をとるものと、果物、野菜でビタミンやミネラルをとるように準備します。出来れば缶切りが不要なタイプを揃えます。

2)1週間の備蓄があると安心?その根拠は?

【1】1週間の備蓄をする理由

(1)理由1:大災害のときには、3日間でライフラインが復旧しない可能性がある

想定される首都直下型地震や南海トラフ巨大地震は、今までの災害とは比較にならない被害が発生するとされています。このため、ライフラインの復旧も遅れるといわれています。特に電気の復旧はどの災害でもかなり早く3日間が目安ですが、これは電柱の場合です。首都圏は電線が地下に埋設されているので、従来の被災地より復旧に時間がかかると指摘されています。上下水道、都市ガスは今までの災害でも、数か月を必要としています。

(2)理由2:食料が届けられても、すべての人に行き渡るとは限らない

避難所に食料が届けられても必要量が確保されるまで、配布されません。また、数量が確保されない場合は、高齢者や障がいのある人から配布されます。ですから、食料がすべての人に行き渡るとは限りません。特に災害発生時は恐怖感もあり、避難者の数は相当数になります。その他避難所に入らず、自宅で生活しながら、避難所で配布される食料を受け取る人にも公平に渡すので、避難初期はどこの被災地でも食料が不足する状態になっています。

【2】何を準備すれば良いの?1週間分の備蓄するもの6選

(1)3日分の食料+4日分の食料

防災セットと言われるものは3日分がセットになっています。これに、自分たちで4日分を買い足すことで備蓄を完成させます。同じものばかりでは飽きることもありますし、途中からインフラが復旧した場合、調理方法を変えて食べることもできます。

(2)カセットコンロなどの調理できる器具

カセットコンロなど調理できる器具があると、備蓄する食料も随分バリエーションが豊かになります。調理できる器具がなければ、飲料水があってもお湯は沸かせませんからカップ麺を食べることも不可能です。また、避難生活は水分が不足しがちになります。被災地では汁物を要望する声が多く聞かれました。温かい食べ物は、心も温めます。ボンベは複数準備することと、保管に注意しましょう。また、鍋は片手の雪平鍋があればとりあえず何とかなります。

(3)乾電池

ラジオや懐中電灯など災害時に欠かせないものは、乾電池を必要とします。適したサイズを準備しましょう。手回し発電機がついたラジオや懐中電灯もありますが、避難するときに回しながら歩くことは危険です。

(4)携帯の充電器

災害時ほど情報が重要度を増します。必要な情報を集める、情報を発信する、どちらもとても大切です。携帯電話やスマートフォンは手放せません。現在の避難所の支援で、携帯電話会社の電源機のサービスは時代のニーズに即しています。ただし、充電器は持参しなければなりません。適合した充電器を準備しましょう。

(5)非常用トイレ

非常用トイレは下水道が使えない時に使用します。ライフラインの被害で深刻なのは下水道です。東日本大震災の時、マンションなどで途中が壊れてしまい、上水道を使用できても下水道を使用できない状況が多発しました。複数セット用意します。

(6)女性は生理用品、赤ちゃんはおむつ

赤ちゃんは月齢に合わせたオムツをおしりふきと一緒に準備します。また、粉ミルクや離乳食なども忘れないようにしましょう。衛生用品は必要な人が限られます。その結果どうしても支援が遅れ、不足しやすくなります。また、必要であっても言い出しにくいこともあり、女性は生理用品を準備しておきましょう。精神的に不安定な状態は体調も不安定です。

買い物をする女性

3)非常食の備蓄方法は「ローリングストック」が基本

【1】ローリングストックって?

「循環備蓄」ともいわれています。日常的に備蓄食品を食べ、食べたら買い足すという行為を繰り返すことで、常に新鮮な非常食を蓄えることができる。という考え方です。未開封のままの賞味期限切れを防ぐ最良の方法です。

【2】ローリングストックする食料のポイント4つ

(1)ポイント1:常温での保存ができるもの

備蓄する食料ですので、常温保存が大原則です。また、災害時のライフラインの被害により、停電は必ずあると思ってください。冷蔵庫や冷凍庫を保管場所にしないでください。

(2)ポイント2:そのまま食べられるレトルト食品・加工食品

インフラの被害を想定し、加熱や調理しなくても食べられるものを準備します。

(3)ポイント3:賞味期限が1年以上あるもの

賞味期限が短いものは回転を早くしなければならず、ストックするものには適しません。長期保存食品と組み合わせてストックしましょう。

(4)ポイント4:3日~1週間分の食料をストック

災害発生時、支援が受けられるようになるまで家族1人につき1日3食を3日分。余裕をもって1週間分ストックします。

【3】ローリングストックの食料の内容はどんなものが良い?

(1)日常生活で食べるもの(ストレス軽減効果)

災害時の強いストレスに対して、日常生活で食べるものは安心を与えます。非日常の生活の中に、いつもの食べ物、食べ慣れた味があることはストレス軽減効果があります。また、日常生活でストック食材の料理を違和感なく食べることができます。ご飯やパンなどの主食、汁物、おかずがセットに出来るようにしましょう。

(2)水分・栄養に配慮したもの(健康管理)

災害時はどうしても水分が不足します。飲料水が不足するので、食品で補うようにします。この他、一番不足するのは食物繊維とビタミンなどのミネラルといわれます。健康管理のためにも、日常生活以上に食べることができるように準備しましょう。栄養補助食品や経口補水液やゼリータイプのカロリー補助食品を加えましょう。

(3)お菓子(精神的な不安を緩和)

なんとなく食欲がない時、お菓子ならつまむ気になります。おやつは食べるだけでホッとします。精神的な不安を緩和するとともに、疲れたときには甘いものが食べたくなります。日常生活以上に大切な必須アイテムです。また、ガムや飴は唾液の分泌を促し食欲を増進します。災害時のホコリが多くマスクを手放せない時、いがらっぽさを和らげます。

4)どこに保存をするのかも重要!非常用物資の設置場所は?

【1】非常用持ち出しセットの収納場所とポイント

(1)玄関か寝室が最適

災害が発生して、避難するとき必ず通る玄関が最適です。外出中に被災しても取り出すことができます。また、災害はいつ発生するかわかりません。夜間の災害に備えて寝室に置くこともおすすめします。就寝中の災害に備えて、どこのご家庭も寝室は家具が少なく、またあっても家具の下敷きにならないようにしておられることが多いようです。いつでも取り出せる場所にしましょう。

(2)持ち出すのは最小限にする

背負って歩ける荷物は成人男性で15㎏、女性で10㎏といわれています。あれもこれもと欲張らず、安全に行動できる最小限の荷物を持ち出しましょう。

(3)通路はキレイに片づけておく

非常用持ち出しセットは飾りではありません。生きるための必需品です。通路を片付けておくことは、家族の命を守ることです。上から物が落ちてくるとか、家具や電気製品が倒れて通路をふさぐことがないように、生きるための避難路を確保しましょう。

(4)家族全員が把握しておく

災害が発生すると誰もがパニック状態になります。落ち着いて行動できる保証はありません。みんなで声を掛け合うことがとても大切です。また、いつでも全員が自宅にいるとは限りません。担当を決めていても不在であればだれかがやらなければなりません。保管場所は家族全員が把握しておきましょう。そして安全に取り出せるような場所に置きましょう。邪魔になるからと、手の届かないところに保管しないように心掛けます。

【2】備蓄品の収納場所とポイント

(1)キッチンが一番管理しやすい

備蓄品は食べ物ですので、家の中で一番管理しやすいのはキッチンです。雑然としやすい場所ですが、防災のためにも片付けて、収納場所を決めましょう。

(2)車の中や倉庫などでもOK

避難する時は車を使われることも多いと思います。また、普段の生活で車を使用される方は、車内スペースを有効活用しましょう。自宅が被災しても、倉庫が無事で避難生活を送る可能性もあります。備蓄品を分けておくこともと必要だと思います。ただしどちらの場合も、備蓄品を細かく確認できること、生活空間とは異なる環境ですので、品質管理に注意しましょう。

(3)普段から賞味期限をチェック

日常生活でも賞味期限のチェックは欠かせませんが、備蓄品の賞味期限はつい忘れがちです。買い揃えただけで安心してしまいます。普段からこまめにチェックしましょう。

(4)ローリングストックで消費しながら備蓄する

月に一度は電気や水道を最低限の使用にして、備蓄品で食事をするご家庭もあります。家族全員の防災意識を高めることと、ローリングストックが目的です。また、備蓄品の調理や味に慣れることも意識しておきましょう。

(5)家族全員が把握しておく

防災は人任せにしないことが一番重要です。全部の備蓄品を並べてみてください。飲料水を加えて、非常用持ち出しセットも加えると相当な量です。家族全員が、把握しておきましょう。

買い物帰りの女性

5)災害時に関するQ&A

【Q1】自宅に「買い置き」している物はどんなものがある?

ティッシュやトイレットペーパー、ラップ、洗剤、シャンプーやボディーソープなどの日用品。食べ物は乾麺や調味料、米、缶詰、レトルト食品。ほとんど安売りの目玉商品、という答えが多いです。いつもいるものだから、1袋は常にストックという方も多いようです。

【Q2】停電の時に家電を使うための電源はどうすればよい?

家庭用蓄電池やポータブル電源を準備すると、ある程度の対応はできます。ソーラーパネルとセットのものなどありますが、基本的に充電したものを使用する形です。また、ご家庭にソーラーパネルを装備されている場合、余った電気を蓄電システムで運用されることも可能ですが、いずれにせよ蓄電量と価格が比例します。

ネットショップなどをご覧ください。

【Q3】地震に備えて日頃準備していることを教えて!

準備しているものは懐中電灯やローソク、水、マスク、ラジオ、軍手、靴下、非常食が多いようです。その他普段から外出するときに携帯電話の充電器や、ペットボトルやマグボトルで飲料水を持ち歩く、出かけた先の非常口や避難ルートの確認をするなどです。

日頃心掛けていることのダントツで多いのは、外出するときは家族に行き先を伝えることです。この他家族の連絡先のメモを持ち歩く、処方薬を持ち歩く。家の中では家具の固定、避難袋の準備、おむつなどの買い置きなど、日頃から物資も心も準備されている方が多いようです。

【Q4】一番いい非常食って何?

飲料水です。人は食べなくても生きていけますが、水がなければ生きていけません。備蓄品の中であえて触れませんでしたが、それは水が生きていくために必要不可欠なものだからです。

【Q5】意外役に立つ防災グッズは?

頭につけて使うヘッドライト型懐中電灯です。両手があいて、避難するとき、作業するときとても便利です。この他サバイバルシート(レスキューシート)はアルミシートとも呼ばれ、非常時に使用する保温シートです。

体にかけることはもちろんですが、雨具や風よけ、日よけの他床に敷くシートと大活躍です。防災グッズではありませんが、意外に役立つのが、ラップフィルム。調理の手袋の代わり、食器の代わりと衛生面や節水に役立つのは当たり前ですが、ひもの代わりや、包帯の代わりにも使えます。

【Q6】非常用として飲食物の他に何を用意したらいい?

非常用持ち出しセットに紹介したもの以外では、ウエットティッシュです。飲料水にも事欠く状態です。感染症予防のためにも清潔を保つため、ウエットティッシュを用意しましょう。

この他意外に切る作業が多いので大きめのカッター、調理するとき火をつけるためにライターが役立ったという被災者の方が多かったそうです。また、紙皿や割箸も忘れずに用意しましょう。

【Q7】どれくらいの人が災害時の備えをしているもの?

半分以上の人ができていないというアンケート結果があります。家庭の備えとしての回答ですが、実は会社も6割が備えをしていないと回答しています。こうしてみると、災害の備えをしている人は全体の4割程度となります。

大きな災害が発生すると一時的に備えを考えても、自分だけはとか今は大丈夫と後回しにしてしまうようです。経済的に余裕がある時に、思い切って少しずつでも始めましょう。






この記事のチェックポイント

【1】備蓄食料は最低3日分できれば1週間分、1人1日3食を家族全員分準備する。

【2】すぐに食べられるアルファ米、調理が必要ない缶詰などを備蓄する。

【3】非常食の管理はローリングストックで、賞味期限切れを防ぎ、非常食に慣れましょう。

【4】非常用持ち出しセットは玄関か寝室に、備蓄食料はキッチンで保管し、家族全員が把握しておきます。

【5】食料の他、カセットコンロ、乾電池、携帯の充電器、非常用トイレ、赤ちゃんのおしめなど忘れずに準備しましょう。

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