非常食のアレンジレシピ厳選9つをピックアップ

非常食は、いざというときに備えて、食べ方や味を確認しておくことが必要です。しかし入れ替えのために食べる場合は、同じ味では飽きてしまうかもしれません。非常食にもひと手間加えて、おいしく食べるアレンジレシピをご紹介します。






1)災害時の非常食を賞味期限までおいしく食べるには?

加工食品の賞味期限は、保管状態が適切であることが条件です。災害時の非常食も同様で、賞味期限が3年、5年と長期の物であっても、保管状態によっては劣化の可能性もあります。いざという時に安心して食べられるように、保管の仕方を確認しておきましょう。

【1】どんなところに保管するのがよいか?

商品によって、それぞれ保管方法の表示がありますので、それに従いましょう。多くの場合の保管条件は「常温保管」です。常温保管の常温とは、20℃±15℃(=5℃~35℃)とされています。気温が氷点下になったり、直射日光が当たるような場所は避けましょう。また、風通しがよく、虫や小動物がいない場所を選びましょう。

保管場所は数か所に分けて保管できるのが理想的です。万が一非常食を置いてある一か所に被害があっても、他の場所が大丈夫であれば、全滅は免れます。

【2】長期保存可能食品の場合

それぞれ商品名、個数、賞味期限をリスト化して、いつでも見られる場所に置いておきましょう。非常食は、ある程度の量をそろえておく必要もあるので、賞味期限が近付いてから一度に交換するのは経済的にも負担になります。同じ商品でも必要量の半分ずつを買い替えれば、経済的負担は軽くすみます。同じ理屈でいくつかの商品を賞味期限がずれるように購入すれば、一度にたくさんの非常食を入れ替えなくてすみます。

【3】ローリングストックの場合

缶詰やレトルト食品は、日常的に使うものを一定量の在庫を持っておくことで、賞味期限を気にすることなく保管できます。ツナや魚のかば焼き、水煮などの缶詰は、非常時はそのまま食べられますし、ひと手間加えれば立派なおかずにもなります。

白米

2)アルファ米のおいしい食べ方

アルファ米とは、お米のでんぷんをアルファ化させてから乾燥させ、状態を安定させた乾燥米飯のことです。白米や混ぜご飯など、多くの種類が販売されています。

【1】アルファ米・基本の食べ方

多くの商品は、指示通りの水またはお湯を入れて、指示された時間放置すれば完成です。放置する時間は、水よりもお湯の方が短くてよいのですが、災害時にお湯が沸かせない状況では、水だけでご飯に戻せることは非常に有効ですし、子供だけでも安全に作ることができます。加える水(お湯)の量を調整することで「ごはん→軟飯→お粥」と、やわらかさを調整して食べることができます。好みの仕上がりに作れるように、基本の食べ方を試しておきましょう。

【2】アルファ米のアレンジレシピ

商品の指示通りにごはんの状態に戻した後は、普通に炊いたごはんと同じように扱えます。ただし、調理中に強くかき混ぜすぎると、粉っぽくなったり、米粒が潰れてべたつくことがあるので注意しましょう。

(1)わかめと卵の雑炊

(材料:アルファ米1個あたり)

・アルファ米     1個
・水         500ml
・乾燥わかめ     ひとつまみ(商品によって、大きいものは砕いておく)
・卵         1個
・鶏がらスープの素  小さじ1
・塩         適量
・ゴマ油、いりごま  適量

1.鍋にアルファ米と水を入れ火にかけます。

2.沸騰してきたら火を弱めて、乾燥わかめと鶏がらスープの素を入れます。

3.溶いた卵をまわし入れたら、ふたをして2~3分蒸らします。

4.塩で味を整えて、お好みでゴマ油とゴマをトッピングしてでき上り。

(2)チャーハン

(材料:アルファ米1個あたり)

・アルファ米     1個
・水         ごはんに戻せる指示量
・卵         1個
・長ねぎ       10㎝
・ハム        2枚
・植物油       大さじ1
・ゴマ油       小さじ1
・塩、こしょう    適量
・しょうゆ      小さじ1

1.アルファ米は商品の作り方通りに、ごはんに戻しておきます。

2.フライパンに植物油を入れ、割りほぐした卵を入れて大きくかき混ぜながら8割ほど火を通し、別のお皿に置いておきます。

3.そのままのフライパンにゴマ油を足し、細かく切ったネギとハムを入れて炒めます。

4.戻ったアルファ米のご飯を加えて炒めます。卵をフライパンに戻しごはんと混ぜます。

5.しょうゆ、塩、こしょうで味を整えてでき上り。

(3)おやき

(材料:アルファ米1個あたり)

・アルファ米     1個
・水         ごはんに戻せる指示量
・卵         1個
・長ねぎ       10㎝
・ニラ        1/3束
・とけるチーズ    適量
・ゴマ油       大さじ1
・塩、こしょう    適量
・しょうゆ      小さじ1

1.アルファ米は商品の作り方通りに、ごはんに戻しておきます。

2.長ねぎは薄くスライス、ニラは2~3㎝に切っておきます。

3.戻したごはんに溶いた卵とゴマ油以外の材料を全て混ぜ込み、数個に分けて、小さめのおにぎり程度に軽く握っておきます。

4.フライパンにゴマ油を入れて、分けたごはんを焼きます。ヘラなどで押し付けながら平たくして焼きます。

5.両面がこんがり焼けたらできあがり。

レトルトカレー

3)レトルトカレー

非常食として長期保存が可能な商品も多く販売されていますが、一般的にスーパーなどで売られているレトルトカレーも比較的賞味期限が長いので、好みの商品をローリングストックしておくとよいでしょう。また幼児用のレトルトカレーはアレルギーに配慮されているものもあり、日常的に常備しておくと便利です。

【1】レトルトカレー・定番の食べ方

袋のまま湯煎で温めるか、器に出して電子レンジで温めて食べます。

一般的なレトルトカレーは動物性の脂を含んでいるため、温めないとザラザラと口当たりがよくないことがありますが、[温めなくても食べられるカレー]として売られている商品は、植物性の油を使用しているため、常温でもなめらかでおいしく食べることができます。

ごはんにかけてカレーライスの他に、うどんやラーメン、パスタなどにかけてもおいしく食べることができます。とんかつやコロッケ、溶けるチーズなど、好きなものをトッピングするだけでも、食べ方のレパートリーは豊富です。

【2】レトルトカレーのアレンジレシピ

レトルトカレーは、具が煮込まれて溶けてしまっているものが多いので、ソースとして利用するにはとても便利です。

(1)焼きカレー

(材料:1人分)

・レトルトカレー     1袋
・ごはん         200g
・卵           1個
・とけるチーズ      適量(お好みで)
・パン粉         適量

1.耐熱皿にバター(分量外)を塗り、ごはんを入れます。中心をくぼませておきます。

2.くぼみに卵を割り入れ、レトルトカレーをかけます。

3.とけるチーズとパン粉をかけて、オーブントースターで焼き色がつくまで焼きます。

4.途中、パン粉が焦げてきたらアルミホイルをかけて焼き、全体が温まったらできあがり。

※卵の焼き加減も、お好みで調節して下さい。

(2)カレーホットサンド

(カレーフィリング材料:作りやすい分量)

・レトルトカレー     1袋
・ジャガイモ      1~2個
・ひき肉         50g
・サラダ油      小さじ1

(ホットサンド材料:1人分)

・食パン      8枚切り2枚
・バター          適量
・スライスチーズ      2枚
・カレーフィリング     適量

1.ジャガイモは皮をむいて茹で、つぶしておきます。

2.フライパンに油をひき、ひき肉を炒めます。水分が飛んで脂が出てくるまで、よく炒めます。

3.ジャガイモとひき肉を合わせ、粗熱をとっておきます。

4.レトルトカレーを入れて、よく混ぜます。カレーフィリングの完成です。

5.パンにバターを塗り、パン、スライスチーズ、カレーフィリング、スライスチーズ、パンの順に重ねて、ホットサンドメーカーで焼いて、できあがり。

パン

4)パンの缶詰

非常時は、缶を開けるだけですぐに食べられるパンの缶詰ですが、ひと手間加えるとおやつやデザートにもなります。

【1】パンの缶詰・定番の食べ方

缶を開けてそのまま食べるほか、軽くトーストしたりレンジで温めると、さらにおいしく食べられる商品もあるようです。

【2】パンの缶詰のアレンジレシピ

非常食のパンの缶詰は甘いものが多いので、おやつやデザートになるアレンジが向いています。

(1)ラスク

(材料:パンの缶詰1個分)

・パンの缶詰        1個
・バター       30~40g
・グラニュー糖   大さじ1~2
・練乳         大さじ1

1.パンは1~1.5㎝にスライスします。

2.バターと練乳、グラニュー糖を混ぜ合わせます。

3.オーブン、またはオーブントースターで薄く焼き色がつくまで焼きます。

4.パンを裏返して、2.を塗ります。

5.薄く焼き色がついたら、できあがり。よく冷ましてから食べましょう。

(2)フレンチトースト

(材料:パンの缶詰1個分)

・パンの缶詰        1個
・卵            1個
・牛乳          100ml
・砂糖         大さじ1
・バター          10g

1.パンは2~3㎝に切っておきます。

2.卵、牛乳、砂糖をよく混ぜ合わせ、卵液を作ります。

3.平たいバットなどにパンを並べ、卵液を注ぎます。

4.上下を返して、パンに卵液がよくしみこむようにして、冷蔵庫で最低でも20~30分寝かせます。

5.フライパンにバターを溶かしパンを焼きます。崩れないように注意しながら、両面をこんがりと焼きます。

6.全体が少し膨らんで、中まで火が通れば、できあがり。

魚 缶詰

5)魚缶詰

いろいろな種類、いろいろな味付けの魚缶詰が売られています。非常用の商品ではなくても、賞味期限が長いので、ローリングストックに向いています。ひと手間加えれば、立派なおかずにもなります。

【1】魚缶詰の豊富な種類

定番のツナ缶から、魚の種類もサンマ、サバ、イワシ他、いろいろあります。味付けも、水煮、みそ煮、かば焼きなどバリエーションは豊富です。最近は貝類の缶詰もスーパーで手軽に買えるので、いろいろ試してみましょう。

【2】魚缶詰のアレンジレシピ

比較的味付けの濃いものが多いので、味見をしながら調味料を加減しましょう。

(1)サンマのかば焼き丼

(材料:1人分)

・サンマかば焼き缶詰     1個
・酒           大さじ1
・卵             1個
・長ねぎ           10㎝
・大葉            1枚
・ミョウガ(お好みで)    1個

1.長ねぎは斜め薄切りにしておきます。

2.大葉は千切り、ミョウガも縦に千切りにしておきます。

3.フライパンにサンマのかば焼きを缶汁ごと入れ、酒も入れます。

4.汁がフツフツと沸いたら、汁の味をみましょう。味が薄いときは、しょうゆとみりんで調整してください。味が濃いときは水を足してください。

5.長ねぎを入れます。

6.卵を溶きほぐして卵とじにします。卵を回し入れたら火を止めて、フタをして余熱で卵に火を通します。

7.ごはんをよそって、サンマの卵とじを乗せます。

8.大葉とミョウガを乗せて、できあがり。

(2)サバ缶のトマト煮

(材料:サバ缶1個分)

・サバ水煮缶詰      1個
・ホールトマト缶詰    1個
・玉ねぎ        1/2個
・ナス         1~2本
・ピーマン        2個
・ニンジン       1/2本
・コンソメ・みりん・塩  適量
・オリーブオイル     適量

1.野菜は食べやすい大きさに切ります。

2.鍋にニンジンと玉ねぎを入れ、ひたひたの水を入れます。

3.ニンジンに火が通り始めたら、他の野菜とホールトマトを入れます。

4・野菜が煮えたらサバ缶を汁ごと入れます。サバがボロボロになるので、あまりかき混ぜすぎないようにしましょう。

5.味をみて、足りない調味料を足してください。

6.サバが温まったら、できあがり。

レトルトカレー

6)非常食のアレンジ Q&A

【Q1】賞味期限が切れても、加熱調理すれば大丈夫?

賞味期限は、おいしく食べることができる期限のことなので、期限が切れたからといって直ちに食べられなくなるわけではありません。ただし保管環境が適正であったことが前提なので、賞味期限内であっても、開封する前に品物に異常がないか確認しましょう。

包装袋や缶が膨らんでいる場合は内部でガスが発生している可能性があります。缶はサビていると、見えないピンホールが空いている可能性があります。加熱してもすべての食中毒菌が不活化するわけではありません。賞味期限が切れた非常食を食べる場合は、個人の責任で判断してください。

【Q2】アルファ米の「アルファ化」ってどういうこと?

お米の70~80%がデンプンです。生の状態のデンプンは消化が悪く、おいしくありません。水を含ませて加熱することでデンプンが消化しやすく、おいしい形に変わります。これを「アルファ化デンプン」といいます。つまり、お米を炊いたごはんに含まれるデンプンは、アルファ化しているデンプンということです。

しかしアルファ化デンプンはとても不安定で、そのまま放置するとまた元のでんぷんに戻ってしまいますが、水分を除くとアルファ化デンプンの状態を保つことができます。炊いたごはんから水分を除き、再度水分を加えると、おいしいごはんに戻るというわけです。

【Q3】レトルトカレーはどうして長持ちするの?

レトルトパウチの技術は、もともとはアメリカで軍用携帯食として開発されました。日本では、大塚製薬が持っていた点滴液の加圧加熱殺菌の技術を応用することで開発に成功し、世界初のレトルトカレーを発売しました。その後、パウチ素材にアルミ箔を使用することで、賞味期限を大幅に伸ばすことに成功しました。






この記事のチェックポイント

【1】非常食は、基本の食べ方を試しておきましょう

【2】賞味期限にかかわらず、開封する前に異常がないか確認しましょう

【3】レトルト食品や缶詰は、日常的に使用しながらローリングストックをしましょう

【4】長期保存が可能な非常食と水は、何か所かに分けて保管しておきましょう

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