非常食を手作りで!時短でできる7種類のレシピ紹介

災害時、幸いにも大きな被害がなく、自宅避難が可能であったとしても、ライフラインが長期間に渡って停止する可能性があります。そのような場合にも、備えてある貴重な水や熱源を有効に使って、簡単に手作りする非常食のレシピを紹介します。






1)災害時にも調理ができる?

カセットコンロなどの備えがあれば調理は可能です。ただし上下水道が止まっている場合は、使う水を節約して調理をすることと、排水にも注意が必要です。

【1】災害時の調理に必要なものは?

ライフライン停止時に調理をするには、次のものが必要です。

・カセットコンロ・カセットガス・鍋(直径30センチ前後の深さのあるもの)・ポリ袋・備蓄してある水(ペットボトルの水)

【2】ポリ袋に入れて加熱調理

前記の道具を使って調理をします。基本の調理方法は「カセットコンロで鍋にお湯を沸かし、食材と調味料、必要最低限の水を入れたポリ袋を湯せんで加熱する方法」です。最悪の場合、湯せんに使う水はお風呂の残り湯や川の水などでも大丈夫といわれますが、抵抗のある方はペットボトルの水を使用しましょう。

【3】ポリ袋レシピの注意点

ポリ袋を使った湯せん調理には、いくつかの注意点があります。

(1)安全の確認

二次災害を起こさないように、細心の注意を払いましょう。カセットコンロを使用する前には、家の中の安全と、周囲の安全を確認してから始めます。万が一ガス臭いような場合は、火の使用を控えましょう。

(2)ポリ袋の種類

湯せんに使用するため、耐熱性のあることが必要です。ポリ袋を購入する際は、「高密度ポリエチレン製」であることと、「厚さが0.01mm以上」であることを確認して下さい。

お米

2)ポリ袋を使って作る非常食のレシピ

今回は災害時に作る非常食なので、次のことを想定しています。

・水は備蓄水(ペットボトルの水)を使用します。

・使用するのはカセットコンロ1台です。

・水と電源の節約と加熱不足による食中毒などの予防のため、備蓄してある非常食を主に使います。

【1】ポリ袋でごはんを炊こう

お米は多くの家庭で買い置きされている(=ローリングストックされている)非常食といえます。基本のごはんの炊き方です。

・材料(1~2人分)

お米:100g
水(お米の1.1~1.5倍の量):110~150㏄
ポリ袋:1枚

・作り方

1.ポリ袋にお米と水を入れます。できるだけ空気を抜くようにして、ポリ袋の口に近い方を固く結びます。そのまま15分おいて、お米に水を吸わせます。

2.鍋に水を入れて、カセットコンロで沸騰させます。鍋のお湯が少なすぎると十分に加熱できないので、ある程度深さのある鍋が良いです。

3.お湯の中にお米を入れたポリ袋を入れます。お湯が静かにポコポコしているくらいの火加減を保って30分加熱します。あまり動かさずにそのまま置きましょう。ポリ袋の端が火につかないように注意してください。

4.30分経ったら鍋から出して、そのまま10分蒸らして出来上がりです。

※水加減はお好みで調節してください。災害時は、ポリ袋のままお皿にのせて食べましょう。食器を汚さなくてすみます。またポリ袋の上から握れば、そのままおにぎりで食べることができます。一緒にレトルトカレーを湯せんすれば、温かいカレーライスが食べられます。

【2】ポリ袋でツナごはん

基本のごはんがうまくできたら、具入りごはんに挑戦してみましょう。ローリングストックしてある缶詰を使って、バリエーションが広がります。

・材料(1~2人分)

お米:100g
水(お米の1.1~1.5倍の量):ツナ缶の汁と合わせて110~150㏄
ツナ缶(お米の5~7割くらいの量):50~70g
ポリ袋:1枚

・作り方

1.ツナ缶は汁をきります。

2.ポリ袋にお米とツナ、ツナ缶の汁と不足分の水を計量して入れます。できるだけ空気を抜くようにして、ポリ袋の口に近い方を固く結びます。そのまま15分おいて、お米に水を吸わせます。

3.お湯の中にお米を入れたポリ袋を入れます。お湯が静かにポコポコしているくらいの火加減を保って30分加熱します。あまり動かさずにそのまま置きましょう。ポリ袋の端が火につかないように注意してください。

4.30分経ったら鍋から出して、そのまま10分蒸らして出来上がりです。

5.ツナ缶の塩分に応じて、塩を足してください。

※ツナ缶には調味液の油の量によって「油漬」「油入り水煮」「水煮」があります。どのツナ缶でも作ることができますが、油の少ない方があっさり味になります。同じ方法で、コーンの缶詰や大豆の水煮缶詰、ひじきの水煮缶詰などでも作ることができます。水分の一部をしょうゆやめんつゆにおきかえてもおいしくできます。

パスタ

3)ポリ袋で麺を作りましょう

パスタ類はポリ袋調理に向いています。うどん類の乾麺はどうしてもぬめりが出るので、ぬめりが気になりにくい味付けにしましょう。

【1】パスタ

レトルトのパスタソースも一緒に用意しましょう。

・材料(1人分)

パスタ(スパゲティ):100g
水:200㏄
塩:ひとつまみ
オリーブオイルまたはバター:適量
ポリ袋:1枚

・作り方

1.ポリ袋にパスタを半分に折って入れます。水と塩をひとつまみ(無くても可)入れたら、袋を軽く揺すって水とパスタをなじませます。ポリ袋が破けないように注意してください。

2.そのまま2時間おきます。

3.鍋にポリ袋の中身を全部入れて火にかけます。

4.途中で箸などで麺をほぐし、沸騰したら火を止め、ふたをして蒸らします。

5.3分経ったら1本食べてみて、芯がなければ出来上がりです。芯が残っているときは、もう少し蒸らしてください。水分がたくさん残っている場合は、水を捨ててください。

6.お好みでオリーブオイルやバターなどをまぶしてください。

※火を止めてふたをしたら、ふたの上にレトルトのパスタソースをのせておくと、ソースも少し温まります。パスタの太さや種類によって、浸水時間や加熱時間、蒸らし時間が違ってきますので、レシピを基準に調節してください。

【2】味噌うどん

・材料(1人分)

うどん(乾麺):100g
味噌:30g
顆粒だし:少々
みりん:大さじ1
水:400㏄
かつお節・揚げ玉など(あれば):適量
ポリ袋:1枚

・作り方

1.ポリ袋に水と味噌、顆粒だし、みりんを入れて、袋の上から軽くもみ、味噌を溶かします。

2.うどんを二つに折って入れ、袋を軽く揺すって水とうどんをなじませます。ポリ袋が破けないように注意してください。

3.できるだけ空気を抜くようにして、ポリ袋の口に近い方を固く結びます。

4.鍋に水を入れて、カセットコンロで沸騰させます。鍋のお湯が少なすぎると十分に加熱できないので、ある程度深さのある鍋が良いです。

5.お湯の中にうどんを入れたポリ袋を入れます。お湯が静かにポコポコしているくらいの火加減を保って10分加熱します。

6.一度取り出して、袋の上から少しもんで麺をほぐします。熱いのでやけどに注意してください。

7.再び鍋に戻して10分加熱して出来上がりです。

※災害時は、ポリ袋のまま丼にのせて食べましょう。食器を汚さなくてすみます。お好みでかつお節や揚げ玉、乾燥ねぎ、卵などをトッピングして下さい。湯せんのお湯で乾燥わかめを戻してのせることもできます。

だし巻き卵

4)ポリ袋で卵料理もできる

卵も、多くの家庭でいつも冷蔵庫に入っている食品のひとつではないでしょうか。卵は10℃程度の低温で保管していれば、パック詰め後2週間は生食が可能です。卵の賞味期限も生食を前提として設定されていますので、賞味期限を過ぎても加熱をすれば食べられるといわれています。

停電により冷蔵庫が止まってしまったら、早めに卵を料理して食べてしまいましょう。良質なたんぱく質が摂れるので、体力の維持にも役立ちます。

【1】だし巻き卵

味付けはいつも作っているものと同じで大丈夫です。災害時にも、いつもの味の卵焼きが食べられます。

・材料(作りやすい分量)

卵:2個
顆粒だし:小さじ1/4
みりん:小さじ1
しょうゆ:小さじ1/2
水:大さじ2
ポリ袋:1枚

・作り方

1.材料を全てポリ袋に入れて、袋の外から揉んで卵を混ぜます。袋を破かないように注意しましょう。混ざったらできるだけ空気を抜くようにして、ポリ袋の口に近い方を固く結びます。

2.鍋に水を入れて、カセットコンロで沸騰させます。鍋のお湯が少なすぎると十分に加熱できないので、ある程度深さのある鍋が良いです。

3.お湯の中に卵液を入れたポリ袋を入れます。お湯が静かにポコポコしているくらいの火加減を保って10~15分加熱して、出来上がりです。

※味付けはお砂糖を入れて甘くしても、塩を加えても、お好みで大丈夫です。青のりやかつお節などの副材料を混ぜてもおいしくできます。加熱温度が高すぎると、卵にすが入ることがあります。

【2】オムレツ

・材料(作りやすい分量)

卵:2個
マヨネーズ:大さじ1
塩・胡椒:適量
ポリ袋:1枚

・作り方

1.材料を全てポリ袋に入れて、袋の外から揉んで卵を混ぜます。袋を破かないように注意しましょう。混ざったらできるだけ空気を抜くようにして、ポリ袋の口に近い方を固く結びます。

2.鍋に水を入れて、カセットコンロで沸騰させます。鍋のお湯が少なすぎると十分に加熱できないので、ある程度深さのある鍋が良いです。

3.お湯の中に卵液を入れたポリ袋を入れます。お湯が静かにポコポコしているくらいの火加減を保って10分加熱して、出来上がりです。

※だし巻き卵よりも、加熱時間は短い方がふんわり仕上がります。スライスチーズをちぎっていれたり、コーンなどを入れてもおいしくできます。

蒸しパン

5)おやつ

ポリ袋でおやつも作りましょう。子どもでも、楽しく作ることができます。

【1】蒸しパン

ホットケーキミックスの買い置きがあれば、蒸しパンが作れます。下記の分量はポリ袋1枚分の量です。ホットケーキミックスは小袋1個が200gのものが多いので、小袋1個で2個分作ることができます。ホットケーキミックスは膨らむため、ポリ袋には余裕をもって材料を入れましょう。

・材料(ポリ袋1枚分)

ホットケーキミックス:100g
卵:1個
砂糖:大さじ1
水(あれば牛乳も可):100cc
サラダ油(無くても可):小さじ1
ポリ袋:1枚

・作り方

1.ホットケーキミックス以外の材料を全てポリ袋に入れて、袋の外から揉んで混ぜます。袋を破かないように注意しましょう。ある程度混ざったら、ホットケーキミックスも入れて混ぜます。軽く空気を抜くようにして、ポリ袋の口に近い方を固く結びます。

2.鍋に水を入れて、カセットコンロで沸騰させます。鍋のお湯が少なすぎると十分に加熱できないので、ある程度深さのある鍋が良いです。

3.お湯の中にポリ袋を入れて煮ます。お湯が静かにポコポコしているくらいの火加減を保って30分加熱します。

4.袋を開けて、竹串かつまようじ、箸などを刺してみます。何もついてこなければ出来上がりです。

※チョコレートを砕いて混ぜたり、つぶしたバナナやレーズンなどの副材料を入れてもおいしくできます。砂糖の量はお好みで調節してください。

料理をする女性

6)非常食の手作りに関するQ&A

【Q1】鍋はフライパンでもいい?

中華鍋のように、深さのあるものであれば大丈夫です。平たいフライパンで湯せんの水位が低すぎると、加熱ムラの原因となります。できれば、深さのある厚手の鍋が理想的です。カセットコンロから大きくはみ出すような形状・大きさの鍋の場合、カセットガスの温度が上がり危険なことがあります。カセットコンロに合った大きさの鍋を使用してください。

【Q2】野菜や肉などの生鮮食品も調理できる?

かたまりの肉類などは、中心部まで加熱することは困難です。生でも食べられる野菜や、ハムやソーセージなどの加工品を入れて調理をすることは可能ですが、加熱不十分による食中毒などを防ぐため、材料の切り方にはポイントがあります。野菜は大きすぎても、みじん切りのように小さすぎても、十分な加熱が困難です。

表面積を広くして薄めにスライスするようにしましょう。例えば、ニンジンは乱切りやみじん切りではなく、薄めの輪切りや、薄めのいちょう切りの方が火が入りやすいといえます。また実際の災害時、停電後に冷蔵庫内の食品を調理する場合は、食品の鮮度には十分注意し、食中毒などの二次災害を起こさないように注意しましょう。

【Q3】チャック袋は使えないの?

素材が高密度ポリエチレン製であり、厚さが0.01mm以上で、チャック部が密閉できるものであれば使用できます。チャック部他から湯せんのお湯が入ってしまってはうまく調理できないので、注意が必要です。






まとめ

【1】災害時にも調理ができるように、カセットコンロ、カセットガス、鍋、ポリ袋、水、を備蓄しておきましょう。

【2】水と熱源の節約のため、ポリ袋に食材と調味料などを入れて湯せん調理をします。

【3】湯せん調理に使用できるポリ袋は、高密度ポリエチレン製で、厚さが0.01mm以上の物です。

【4】実際の災害時に活用するため、ローリングストックしてある食材を使って、平時に練習もしておきましょう。

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