避難生活の実態って?避難中に苦労をしない為の5つの知識

災害時は、自宅での生活が困難な場合に避難所で生活することになります。被災によるショックと将来への不安など精神的に厳しいものがあります。過去に避難所や自宅での避難生活を経験された方が、困ったことや役立ったものなど発信されています。避難中に苦労しないための知識を学びましょう。






1)「避難所に行けば何とかなる」は間違い

ほとんどの避難所は備蓄も少なく、被災者の方が特に困ったことは「集団生活」「水」「情報」の3つだそうです。

【1】慣れない集団生活で困った

避難生活で困ったことで最も多かったことは、慣れない集団生活です。プライバシーがないことで、精神的に苦痛を感じた方が多かったのです。現在でも災害が発生して、避難所で生活をしなければならない中で、最大の課題になっています。特に女性にとっては切実な問題で、着替えはもちろんですが、常に他人の視線を感じる生活と安全面の配慮に欠けることなど、我慢を強いられています。

災害発生から1週間程度経過すると、帰宅する人も増え避難者の人数も落ち着くことから、段ボールやカーテンの仕切りを導入するところが多いようですが、根本的な解決には至っていません。個人的に簡易テントの持ち込み等で対応される方もおられますが、避難してすぐの混乱した状態や、狭い体育館で1人当たりの面積が確保できない中での使用もはばかられ、実際に利用できるようになるには段ボールの仕切り以上に時間を要します。

【2】水が手に入らなかった

「準備していないことが悪いのだけど」と前置きしてから、水で困ったことを話される方も多いのです。気付いた時には、飲料水は売り切れ、給水を受け取るためのポリタンクも店頭になく、と八方ふさがりの状況を説明されます。食事を含めて物流の回復までどうにかしのいだ方も多いのです。「避難所に行けばなんとかなると思い込んでいる方」が多く、避難所での逆ギレ続出の原因の一つだそうです。

生活用水の困ったも多く、「避難生活は水くみ」と表現された方も多くおられます。被災してはじめて、給水車から受け取る容器と運ぶ方法を考えていなかったと気づき、困ったこととして「水を運ぶ方法」とアンケートに記入された方も自宅での避難生活を過ごされた方に多くみられました。最低でも飲料水の備蓄と、給水タンクの準備、できれば簡易浄水器を用意しておくことと、水を運ぶ方法、キャリーなどを準備することを経験から話されます。

【3】情報を得る方法がわからなかった

災害が発生すると、テレビで災害の状況や、交通機関の運行情報など放送されます。ところが停電のために、最も情報を必要とする場所には届きません。安否確認のために、回線の使用が集中し、電話はつながりにくい状態になります。携帯電話やスマートフォンは充電ができないのでバッテリー残量を気にしながらの利用になり、本当に必要な情報が入手困難になります。

大雪の自動車の立往生でSNSでの情報交換が有効だったと評判になりましたが、現在ではフェイクニュースや、悪意のある情報も飛び交い、混乱に拍車をかけています。

日頃から、自治体の防災メールに登録したり、自然災害やニュースのアプリをダウンロードしておくなど心掛けておきましょう。この他、充電器の準備はもちろんですが、携帯ショップは充電と無料WiFiを提供しますので、お忘れなく。

2)歯ブラシで助かる命がある?

阪神淡路大震災の経験から神戸の歯科医師の方が東日本大震災の被災地にアドバイスを送っておられます。神戸の震災では災害関連死で多くの高齢者が亡くなられ、死因は前後の10年と比較して肺炎が突出して多いそうです。原因は極端な水不足による歯磨きをしなかったために、口の中のバイ菌が増えたことによる誤嚥性肺炎と推察しておられます。普段の介護施設での口腔ケアと誤嚥性肺炎の関係は明確で、徹底したお口のケアで4割の誤嚥性肺炎が防げると言われています。災害時の誤嚥性肺炎の予防は、次の5項目です。

【1】できるだけ歯ブラシを使いましょう。うがいだけでは不十分です。

【2】舌や頬の粘膜も柔らかめの歯ブラシできれいにしましょう。

【3】入れ歯も歯ブラシで磨きましょう。

【4】毎食後のケアが理想ですが、夜寝る前に行うのが最も効果的です。

【5】災害時のお口のケアは「高齢者の命を守るケア」を肝に銘じて下さい。

ウェットティッシュの容器

3)ウエットティッシュは必需品

避難所生活で自衛隊による災害支援のお風呂の映像がよく映ります。ところが、全部の避難所にこうした支援がされるわけではなく、避難中に入浴できなかった被災者も多くおられます。自治体によっては入浴施設を開放するなどの支援がありますが、どうしても限りがあります。

赤ちゃんのおしりふきと同様に、大人はウエットティッシュが欠かせません。価格的に赤ちゃんのおしりふきを大人と兼用にするよりは、ウエットティッシュを準備した方が、無難です。口の周りもふけるタイプ(ウオータータイプ)は、デリケートな部分にも使用可能ですので、ぜひご準備ください。

4)女性の「困った」は言いにくい

女性の困ったことは、担当者に対しても言いにくく、生理用のナプキンやライナーなど自分で準備しておきましょう。現在避難所での対応として、手渡しではなく、トイレに置いて各自で使用するとしてありますが、必ず徹底されているとは限りません。

この他に、女性は毛布やひざ掛けが役に立ったというご意見も多く、プライバシー保護にも使用できるのですが、持ち出し品としては場所をとってしまうので、エマージェンシー毛布を勧められる方も多くおられます。そして、お菓子類はストレス解消とお子さんのために重宝したこと、すっぴん隠しの使い捨てマスクや、寒さ対策の使い捨てカイロで離乳食を温めたなど、体験を発信しておられますので、しっかり受け止めましょう。

除菌ジェル

5)「感染症の予防」は準備にあり

避難生活では感染症の予防がとても重要になります。使い捨てマスクを着用する以外にアルコールによる手の消毒を挙げられます。水不足で手洗いも普段のようにはできないので、避難所の入り口付近に消毒用アルコールを設置されることはあります。自宅での避難生活や、お子さんの手の消毒用に刺激の少ないジェルタイプの消毒薬をご準備ください。

また、食事の際には、ゴミの減量化と節水のために使い捨て食器にラップを敷いて利用されることを皆さん実践しておられます。それ以外にもおにぎりを作るための調理用の使い捨て手袋を準備されることや、食べるときに、パンやおにぎりを手で直接持たないで、ラップや袋から出しながら食べる方法も有効です。

6)「トイレの困った」は自宅でも起きる

トイレの問題は、断水や下水道の使用不能が原因ですので、自宅でも発生します。復旧が遅くなるため非常に長期間にわたって不自由な生活を続けなければなりません。

被災された経験から、ビニール手袋、ウエットティッシュ、アルコールスプレーやシート、大小のごみ袋、防臭袋・新聞紙をできるだけ準備しておくようにアドバイスされます。もし準備できるなら、簡易トイレのセットは多めに揃えましょう。一緒に揃えるものに目隠しポンチョがありますが、プール用のラップタオルでも代用可能です。






この記事のポイント

【1】「避難所に行けば何とかなるは間違い」で避難生活の準備は自分でしましょう

【2】避難生活で困ったことは「集団生活」「水」「情報の入手」が最も多かった

【3】避難生活で口腔ケアは災害関連死を防ぐために大変重要です

【4】避難生活では水が大変貴重なので、衛生管理を助けるグッズを準備しましょう

【5】避難所でも自宅でも避難生活をおくれるように日頃から備えましょう

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です