地震時に役立つ!赤ちゃんを守る上で大切な5つの防災知識まとめ

防災知識は災害に対する備えです。大切な赤ちゃんを地震から守ることは、普段の子育てにも役立つことばかりです。家族みんなで地震対策にチャレンジしましょう。赤ちゃんに必要なものは、ドンドン増えていきますが、無駄を省くことも大切なことです。防災は赤ちゃんも家族もみんなを笑顔にします。






1)赤ちゃんは守られるべきもの

よく言われることですが、どうしてヒトの赤ちゃんは自力で歩けるようになるまでに、1年以上もかかるのでしょうか。動物の赤ちゃんは生まれるとすぐに、自力で立ち上がります。教えられたわけでもないのに、折れそうな細い足で誰の助けも借りず、しっかりと立ち上がります。でも、ヒトの赤ちゃんは立てません。泣くだけです。なぜでしょうか。

一般に動物の赤ちゃんは、外敵から身を守るため、すぐに逃げる必要があるから、立ち上がらなければならないといわれています。それに対してヒトの赤ちゃんは、生きていく上で危険がないため、ゆっくりと歩けるようになるのだといわれます。歩けるようになるまでの間、ヒトの赤ちゃんは自分を守ることができないので、誰かによって守られなければならないのです。

そして、タレントさんに赤ちゃんが生まれると、「守るべきものができ、」とコメントされます。これこそがパパやママの心なのです。赤ちゃんが生まれることで「しっかりしなきゃ」「がんばろう」と思うことは親としての気持ち。

一方赤ちゃんが「カワイイ」のは守られるべき立場だからなのです。赤ちゃんを守ることは、抱っこの回数とか、一緒に過ごした時間ではかることはできません。どんなに一緒に過ごしても守れないこともあるし、離れていてもできることはあります。守ることは愛することです。赤ちゃんを大切に思う心です。それぞれの立場で赤ちゃんを困らせない(大人同士がケンカしない)ように、たっぷり愛情を注いでください。

赤ちゃん 愛される

2)赤ちゃんを守る防災知識その1:普段の生活

地震対策を、赤ちゃんを守るという視点から行います。赤ちゃんにとって快適な暮らしは、どんな感じでしょう。

【1】気持ちの良い衣服(肌着)やオシメを多めに準備

赤ちゃんにとって気持ちの良い衣服は、動きやすいこと、安心できる素材、清潔で乾いていることです。この場合の衣服はほとんどが肌着です。汚れた状態や、濡れたままでは赤ちゃんは機嫌が悪くなってしまいます。最悪、かぶれや湿疹につながります。

地震対策はここです。上着より肌着を多めに準備します。取り替えるのも大変ですが、結構赤ちゃんはコロコロと喜んで着替えを楽しんでくれます。パパやママが着替えさせやすいデザインで、洗濯してしっかり乾くまで着替えがある状態にしておきます。

オシメも同様です。サイズの合ったものが余裕をもって対応できる枚数を準備しましょう。赤ちゃんが急に体調が悪くなることもあります。そんな時にオシメが足りなくなっても外出もままならなくなってしまいます。汚れたままではかわいそうですし、赤ちゃんはデリケートです。おしりふきも合わせて予備を揃えましょう。

【2】空腹ではない~心にゆとりのある子育て

ヒトは大人になっても、お腹がすくと機嫌が悪いです。赤ちゃんは「ミルク、オシメ、寝る」ですので、母乳やミルクなどそれぞれの準備をしっかりしましょう。ミルクの哺乳瓶やその消毒など、追いつかない時は普段でも使い捨ての哺乳瓶を使用しましょう。

離乳準備を意識する頃から、スプーンやコップの使用も始めましょう。早くても大丈夫です。案外赤ちゃんは対応します。でも、個人差もありますし、無理は禁物です。離乳食の作り方は大人の食事を作るついででも、市販の離乳食でも、どちらでも構いません。

もしものために、離乳食や赤ちゃん用のおやつを買っておく、そんなことが地震対策になります。精神的にゆとりのない中で子育てをしても、疲れてしまいます。毎日手作りの方でも、忙しい時は市販の離乳食を使ったり、赤ちゃんのことを考えないで調理したりすることも大切なことです。心のゆとりが赤ちゃんをかわいいと思えるようになります。

【3】安全で清潔な環境

赤ちゃんにとって安全で清潔な環境は、掃除を簡単にできる状態です。赤ちゃんが日中過ごす部屋、夜寝る部屋は家具を少なくします。ガラス窓から離れた場所が、気温の変化も少なく、突然大きな音もなく安心で安全です。窓や食器棚のガラスは、「飛散防止フィルム」を貼ると安心です。もちろん、「家具や照明器具は固定」しておきます。できる対策は、必ずしておきます。防災の基本です。

特にハイハイやつかまり立ちが始まると、テーブルクロスやセンターラグは危険です。赤ちゃんは力いっぱい引っ張りますので、赤ちゃん目線で家の中を点検してみてください。家の中での事故が赤ちゃんにとっては最も多いのです。家具の角っこも気になりますし、高い所にポットを置くと、落ちてきたときが心配です。浴室やトイレなどひとりで入ると危険な場所はしっかりガードしましょう。大人が対応して赤ちゃんを危険から守りましょう。

地震による停電で真っ暗な時も、赤ちゃんのためにしたことが大人の役に立ちます。床の敷物でつまづかない、家具の角っこでケガをしない、地震の揺れでポットが落ちてきて火傷をしない。どうですか?赤ちゃんのおかげです。

赤ちゃんの小さな手

3)赤ちゃんを守る防災知識その2:地震が発生した時

地震が発生した時は、必ず赤ちゃんを守ります。赤ちゃんに覆いかぶさるとか、抱いたまま机の下に潜り込みます。自分達にできるかな?と心配なパパやママも多いと思います。できます。頭で考えることではありません。条件反射です。体が勝手に動きます。そして、火を使っていたら必ず消します。揺れている最中は危険なので

・揺れはじめ
・大きな揺れが収まった後
・出火の直後

この3回しか、火を消すタイミングはありません。大きな揺れの最中に無理をして火を消す必要はありません。赤ちゃんと自分を守りましょう。

4)赤ちゃんを守る防災知識その3:避難時

自宅での生活が困難な場合は、避難所へ避難します。その時に大切なことです。

【1】ガスの元栓を閉め、電気のブレーカーをおとす:感電ブレーカー

赤ちゃんと自分の無事を確認したら、赤ちゃんを抱っこひもで抱っこしてしまいます。一緒にいることがお互いの安全と安心です。

避難するときは、ガスの元栓を閉め、電気のブレーカーをおとします。地震の時の火災原因はガスの引火と、停電から復旧した時の通電火災です。ガスの元栓は火を消したときに閉めれば大丈夫ですが、停電していると電気にまで頭が回らないと不安の方は、「感電ブレーカー」にしておきましょう。地震を感知したら、ブレーカーをおとす機能が搭載されています。

【2】持ち出し品の準備:赤ちゃんの持ち出し品とママバッグ・大人の持ち出し品

持ち出そうと思うカバンに必要なものリストを貼っておきます。

(1)赤ちゃんの持ち出し品

ショルダーバッグでもリュックサックでもドンドン肌着や服・オシメ・おしりふき・タオル・バスタオルなど毎日使うものを入れていきます。ここでどれだけ多めに準備しているかで差が出ます。荒っぽいやり方ですが、必要なものリストを作っておくことで対応できます。5分もかかりません。

赤ちゃんのものは避難所の備蓄品にはありません。最低限を持ち出して、あとで取りに帰ることもできるかもしれませんが、予想されている首都直下型地震や南海トラフ巨大地震では、火災の発生や津波が想定されています。つまり、地震から次の災害までに多少の時間はあるけれど、翌日自宅に引き返すことは不可能と考えた方が間違いないといえます。大人は何とかなります。でも赤ちゃんのものは替えがありません。避難所は自宅に比べると感染症などのリスクが高い状態です。少しでも赤ちゃんにとって良い環境を保てるために、ここが頑張りどころです。

(2)赤ちゃんの持ち出し品リスト

・オシメ・おしりふき
・着替え(肌着、洋服、パジャマ、スタイ、くつ下)
・タオル・バスタオル
・使い捨て哺乳瓶
・粉ミルク(スティックタイプ)
・箱ティッシュ
・歯ブラシセット
・常備薬・処方された薬・服薬用のゼリー
・塗り薬・肌ケアセット・熱さまシート
・ガーゼハンカチ
・離乳食・おやつ・ジュース
・使い捨てスプーン・紙コップ
・レジ袋・ビニール袋

多いように思いますが、赤ちゃんのものは思ったより小さいので、肌着や洋服など結構枚数は入ります。タオルやバスタオルはオシメが足りなくなった時の布おむつ代わりや、避難所での敷物代わりなどにも何でも使えるので、しっかり入れてください。

(3)ママバッグリスト

・母子手帳
・健康保険証
・診察券・おくすり手帳
・オシメ・おしりふき・敷物(またはバスタオル)
・ガーゼハンカチ
・着替え1組
・使い捨て哺乳瓶
・粉ミルク(スティックタイプ)
・ポケットティッシュ
・レジ袋・ビニール袋

普段から使っておられる方も多いと思います。赤ちゃんとのお出かけには荷物が多くなっても、必要なものばかりです。避難時に持ち出し品と一緒に持って行きましょう。

特に、母子手帳やおくすり手帳は必須アイテムです。かかりつけ医師以外に、診察してもらうことも想定しておかなければなりません。また、避難場所では自治体の保健師さんが、健康相談で巡回されます。赤ちゃんの相談をするときに欠かせませんので、必ず持ち出しましょう。

(3)大人の持ち出し品リスト

・懐中電灯(電池とセット)
・ラジオ(電池とセット)
・携帯充電器・予備バッテリー
・軍手・ホイッスル・雨具・カッターまたはナイフ
・飲料水・折りたたみ式給水タンク・浄水器(中空糸膜タイプ)
・エマージェンシー毛布
・非常食(調理不要、容器不要)
・簡易トイレ・目隠しポンチョ・携帯ビデ
・使い捨てマスク
・ウエットティッシュまたは清浄綿(ウオータータイプ)
・歯ブラシセット
・常備薬・処方薬・救急セット
・生理用品セット
・着替え
・カセットコンロ・カセットガス・ヤカン

赤ちゃんの持ち出し品と重複するものを省いています。授乳マントなどはバスタオルで代用するなど、少しでも荷物を減らしています。産後すぐの方や授乳中の方は自分の身体のケアも大切にしてください。あなたも守られるべき立場などです。

給水を受けるための折りたたみ式給水タンクと浄水器はセットで準備してください。生活用水と飲料水は異なります。赤ちゃんのために、浄水器は中空糸膜タイプでなるべく薬剤を使用しないタイプをおすすめします。大人の持ち出し品は自宅以外にも保管できる場所を確保すると、助かります。できれば同じ避難所で合流できる人。家族の職場に飲料水とか非常食だけでも備蓄を考えましょう。

【3】ベビーカーを使わない・抱っこひもを使用する

ベビーカーは便利ですが、地震で避難するときには使用しません。がれきに引っかかることもありますし、粉塵も舞っています。火災が発生した場合など、大気は非常に汚染されています。ベビーカーは赤ちゃんを地面に近い高さで移動することになりますので、赤ちゃんを危険にさらすことになります。必ず抱っこで移動してください。

最初に抱っこひもで赤ちゃんと行動しています。大きくなると大変ですが、緊急事態ですので、お互い近くで顔が見える方が安心です。この時の抱っこひもはできれば背もたれが長いもの、しっかりしたものを使用した方が安全です。首が座っていない赤ちゃんも新生児から使える抱っこひもなどでとにかく大人の両手を開けましょう。

赤ちゃんの頭を保護するために、帽子をかぶせます。防災頭巾などもありますが、普段からお出かけ用に玄関付近においておけば、赤ちゃんも慣れたものの方が落ち着きます。粉塵除けのために、赤ちゃんを覆うように、大判のストールなどをかけておくと安心です。

できればご近所さんなど複数の人数で避難所に向かいましょう。困った時はお互いさま、普段から挨拶をして、助け合える関係を作っておきましょう。年代の異なる方でも大丈夫です。赤ちゃんは不思議な力を持っています。みんなを笑顔にします。磁石のように笑顔を集めてきます。守られるべき立場のパワーをいかんなく発揮します。

赤ちゃんとお母さんの手

5)赤ちゃんを守る防災知識その4:避難所

【1】できれば赤ちゃんと子ども連れの部屋を開設してもらう

大勢の人が避難してきます。赤ちゃんは普段と違うことは認識していますが、どうすることもできないのも事実です。できれば一部屋赤ちゃんと子ども連れの部屋を開設してもらいましょう。「夜泣きで迷惑をかけたくない」自宅にいても気を遣います。避難所はなおさらです。また、交換したオシメも片付けに困ります。匂いがしないように袋に入れても自宅と同じようにはできません。

そして、避難所で困るのはお風呂です。ミルク用に沸かしたお湯の残りを使って、ガーゼタオルで赤ちゃんの身体を拭きましょう。赤ちゃんはかぶれやすいので、お湯の残りが無理なら、おしりふきを使いましょう。大人の持ち出し品にウオータータイプの清浄綿かウエットティッシュを入れ、これで代用しても大丈夫です。大人も感染症対策と節水のため、ウエットティッシュで手足を拭いて清潔を保ちましょう。

知らない子どもさんと一緒で不安の方もあると思います。安心してください。赤ちゃんは子どもが大好きです。お腹の中にいるときから、子どもの声を聴くと、よく動きます。大人も赤ちゃんつながりで仲良くなれます。子どもさんも言われなくても、自分より小さい子は大切にしなければいけないとわかっています。子ども同士も仲良くなれます。大人も子どもも一緒にいると、みんなの知恵で困ったことを乗り越えられます。協力し合っていきましょう。

6)赤ちゃんを守る防災知識その5:アトピー症状などアレルギー対応が必要な方

アトピー症状などアレルギー対応が必要な方は、特に避難所では環境と食事に気をつけましょう。衣服の洗濯は、すすぎをしっかりすることで対応しましょう。環境は、敷物をバスタオルなどで代用し、毎日交換するなどして清潔を保ちます。できれば段ボールベッドを導入してもらうと、床よりはるかに感染症のリスクが少なくなります。ただし、赤ちゃんの転落事故に注意が必要です。

除菌のウエットティッシュはほとんどがアルコールタイプです。ウオータータイプを使用する方が肌には優しいので、気になるようであれば掃除はアルコールの除菌タイプ、それ以外はウオータータイプをご使用ください。除菌よりアルコールによる肌の乾燥の方がアトピー性皮膚炎には悪影響を与えます。

食事は、首都直下型地震や南海トラフ巨大地震のリスクが高い地域にお住いの方は、普段の生活で一度地震の発生を想定してみてください。アレルギー反応がおきる食材との付き合い方をかかりつけ医師または栄養士、保健師と相談してみてください。非常食でアレルギー対応のものも販売されていますが、赤ちゃんの食事として購入しても良いのか、それとも普段の食事を避難所で作るためのカセットコンロを準備して、耐熱ポリ袋などで調理をしたほうがよいのか、考えてみてください。

いずれにしても避難生活という慣れない環境は健康な大人でも大きなストレスを感じます。アトピー性の症状は環境もですが、心的要因も看過できません。公的機関の赤ちゃんの健診時や保健センターの健康相談なども利用しておくと、避難生活でも相談しやすくなります。アレルギーとの付き合いは短いものではなく、体質として長く付き合っていくものです。一人で抱え込まないように、周りに相談して下さい。

赤ちゃんを抱っこする

7)赤ちゃんの防災に関するQ&A

【Q1】赤ちゃんのものを準備して置いておかなくてもいいの?

経験からお話ししますが、子どもが入院したことがありました。先ほどのカバンに入れていく話は、実際入院が決まった時に自分がとった行動です。退院してからも、何かあったらすぐ再入院と念を押されていたので、退院しても入院セットをそのままにして、肌着や着替えなどを入れるケースとして使っていた時期がありました。ナイロン製のボストンバッグで、タオルやバスタオルもこのかばんからローテーションさせていました。オシメはその横において、家族にも「これが入院セット。もしもの時にはこのセットを全部運んで。」と頼んでいました。

そして、自分はあわてんぼうなので、普段から母子手帳ケースに子どもの保険証と診察券全部と血液型検査の結果などをセットにして、ママバッグにオシメや替えの服と下着1組を入れていました。買い物に行くときも常時携帯状態でした。

実際はここまでは必要ありませんが、赤ちゃんのものは普段からまとめておくと避難時に役立ちます。肌着やオシメはできれば避難時にカバンに入れる方が現実的だと思います。普段からカバンに入れて準備する方が、すぐに持ち出せますが、やはり毎日の生活の方がもしもの時より優先順位が高くなるのは仕方ないと思うのです。防災は「理想より現実」「不可能より可能」を選択した方が「無理をしない備え」を実行できます。

【Q2】カセットコンロって必要なの?

完全母乳育児の方は無理をされなくても大丈夫ですが、混合栄養の方は準備されたほうが良いと思います。理由はミルク用のお湯は1回完全に沸騰させたものが必要だからです。避難場所で赤ちゃんが体調不良になるリスクを減らすために、衛生面は無視できません。このひと手間が、命にかかわることもあります。下痢による脱水症状などのリスク低減のためご準備ください。

ただ、カセットガスは古くなると事故の可能性があります。使用期限を確認し、ローリングストックして、安全面を考慮してください。






この記事のポイント

【1】赤ちゃんに快適な生活は、清潔な環境と心にゆとりのある生活。ひいては地震対策につながる。

【2】赤ちゃんの周りは家具を少なくし、いざという時のためにも赤ちゃんの荷物をまとめておく。

【3】地震発生時は赤ちゃんを抱いて机の下に入る。火を使っていたら消す。

【4】避難所に移動する前に、ガスは元栓を閉め、電気はブレーカーをおとす。

【5】避難するときにベビーカーは使用しない。抱っこひもで赤ちゃんを抱っこして、両手を開ける。

【6】赤ちゃんの荷物を手際よくまとめ、ママバッグと準備している大人の持ち出し品を持って、避難所に移動する。

【7】避難所では赤ちゃんと子ども連れの部屋を準備してもらい、余分なストレスを減らす。

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