防災士が勧める地震災害でのマストな持ち物30種類以上解説

地震が起きるのは必ずしも自分の家にいる時とは限りません。職場や学校、通勤通学途中や買い物の途中、車で移動中かもしれません。そう考えると、一人一人が最低限の備えを持ち歩く必要もあるといえます。いざという時に持っていたい持ち物は何でしょうか?






1)避難バックの3種類とは?

いつ起こるかわからない地震に備えて、避難バックを「平時・地震直後・避難生活」の3段階に分けて、持ち物を考えます。

【1】0次避難グッズ

普段からカバンの中に常備しておきたい物です。地震が起きてから安全な場所に避難し、数時間を耐えられるように持ち歩きたい最低限の物です。

【2】1次避難グッズ

安全な場所に避難したあと(避難するとき)に必要な、地震発生直後の3日間をしのぐために必要な物です。一般的な「非常持ち出し袋」がこれにあたります。

リュックなどに必要な物を詰めておき、避難時に持って逃げる、もしくは、いったん安全な場所に逃げたあと落ち着いてから取りに戻る物です。

【3】2次避難グッズ

地震後、1~2週間程度の避難生活に必要な食料や生活・衛生品が主な物になります。自宅に備蓄しておくものです。

女性 指差す

2)0次避難に必要な物は?

いつもカバンに入れて持ち歩くものです。カバンが変わっても簡単に入れ替えられるように、ポーチや巾着袋などにまとめておきましょう。

【1】防災研究機関「人と防災未来センター」がオススメする0次に必要な持ち物は?

阪神・淡路大震災を機に設立された「人と防災未来センター」が選定した0次避難グッズです。

(1)飲料水(500ml)

ペットボトルでも水筒でもよいですが、いざという時に空っぽでは意味がなくなってしまいます。

飲み切ったら補充して持ち歩きましょう。

(2)食品

お菓子(チョコレート、キャンディー、ビスケット)や携帯栄養食(カロリーメイトやソイジョイなどのクッキータイプや、ウイダーインゼリーなどのゼリー飲料類)など、好きな物で構いません。チョコレートやキャンディーは夏季は溶けてしまうことがあるので注意しましょう。

(3)携帯電話・モバイルバッテリー・充電器

家族との安否確認や被害状況・交通の情報を得るために携帯電話やスマートフォンは必須ですが、つながりにくくなることが予想されるので、あらかじめ家族との連絡方法などは確認しておきましょう。

(4)身分証明

免許証、学生証などは持ち歩いている人がほとんどだと思います。けがをした時のために、健康保険証(コピー)もあると安心です。

(5)筆記用具

携帯電話・スマートフォンの機能を使用するようになって、手帳を持ち歩かなくなった人も多いかと思いますが、ボールペン1本と紙1枚は入れておきましょう。

(6)現金

小銭を用意して、お財布とは別に入れておきましょう。

(7)ティッシュ・ハンカチ(タオル)

(8)ラジオ

スマートフォンでも対応可能です。

(9)薬

持病がある人は3日分は持ち歩きましょう。その他に鎮痛剤や整腸剤など、飲み慣れている薬がある人は持ち歩きましょう。薬にも使用期限がありますから、ローリングストックが理想です。

(10)マスク

(11)使い捨てカイロ

(12)雨具

レインコートは防寒着にもなります。100均のものでも十分です。

(13)ホイッスル・懐中電灯

懐中電灯は、短時間の使用であればスマートフォンの機能でも十分だと思いますが、長時間の使用には向きません。100均にもコンパクトで優秀な商品がそろっています。キーホルダー型のものが便利です。

ホイッスルも、すぐ手に取れるようにキーホルダー型が良いと思います。

(14)簡易トイレ

(15)救急セット・安全ピン・ビニール袋・風呂敷

救急セットといってもバンソウコウなどの簡単な物でよいと思います。風呂敷は大きめのものが便利です。普段は荷物が多くなった時に使えますし、防寒や地面に敷いて座ることもできます。怪我をしたときは包帯代わりになりますので、使ったら清潔にしておきましょう。

【2】自分に必要な0次避難グッズは何?

上記の持ち物を参考にして、自分用にカスタマイズしていきましょう。他にはどのようなものがあると便利でしょうか。

(1)ウエットティッシュ

持ち歩いている人も多いと思います。ティッシュよりも使用範囲が広いかもしれません。

(2)生理用品

怪我をした時の止血にも使えます。

(3)眼鏡

コンタクトレンズ使用でも眼鏡は持ち歩きましょう。

(4)リップクリーム・ハンドクリーム・目薬など

個人差があるので無くては困るものでもありませんが、唇や目や手など乾燥すると思いのほか、つらいものです。

(5)くつした

状況によっては、スニーカーを買って歩いて帰ることも考えられます。

(6)その他

人によって必要な物、あった方が良いものは異なります。上記の中に不要な物や代用がきくものがあれば、省くことも可能です。できるだけ無駄なくコンパクトにカスタマイズしましょう。

消防士 散水

3)1次避難に必要な物は?

地震がきたその時に、持って避難するものです。リュックなどの両手が空くカバンにまとめて入れておきましょう。中身は家族の人数分を用意します。

【1】防災のプロたちが紹介する非常持ち出し袋の中身は?

防災のプロの方たちが、避難時に必要だと選んだ持ち物をみてみましょう。

(1)総務省消防庁が紹介する、非常持ち出し袋の中身は?

・貴重品類

印鑑・現金・貯金通帳

・防災用品

懐中電灯・ライター・ろうそく・ナイフ・軍手(手袋)・ラジオ・電池・ヘルメット(防災ずきん)・缶切り

・食品:インスタントラーメンと水

・衣類系:毛布

・医薬品:救急箱

参照:http://www.pro-bousai.jp/index.ht

(2)防災士が選んだ非常持ち出し袋の中身は?

インターネットで販売されている商品です。熊本地震の被災地でも活用された実績があります。多くの企業や公官庁でも導入されています。

・ダイナモ多機能ライト
・災害備蓄用5年保存水500ml×4本・5年保存缶詰ソフトパン
・食品加熱袋・加熱財
・常用簡易トイレ×3個
・アルミブランケット・レジャーシート・レインコート
・アルコール除菌ジェル・水のいらないシャンプー
・エアー枕・アイマスク・耳栓・スリッパ
・非常用給水袋
・緊急用呼子笛
・マルチツール・軍手・ローソク・マッチ・布ガムテープ
・カイロ×2・マスク・三角巾
・乾電池(単3×4本)
・緊急時連絡シート・防災アドバイス
・救急ポーチ・救急セット

参照:http://www.pro-bousai.jp/index.ht

(3)日本赤十字社がすすめる非常持ち出し袋の中身は?

・貴重品

現金・家や車の予備鍵・メガネ(コンタクトレンズ・銀行の口座番号や生命保険の番号・健康保険証・身分証明(運転免許、パスポート)・印鑑・母子手帳

・情報収集用品

ラジオ・携帯電話・予備電池・家族の写真・家族、親戚の緊急連絡先・広域避難地図・筆記用具

・食品:飲料水・食品

・便利品

防災ずきんかヘルメット

・懐中電灯
・ブザーか呼子
・万能ナイフ
・使い捨てカイロ
・マスク
・ビニール袋
・アルミ製保温シート
・毛布
・スリッパ
・軍手(革手袋)
・マッチかライター
・給水袋
・レインコート
・レジャーシート
・簡易トイレ
・救急セット
・常備薬、持病薬
・タオル
・トイレットペーパー
・着替(下着も)
・ウエットティッシュ
・その他

粉ミルク・哺乳瓶・おむつ・生理用品・自分に欠かせないもの

参照:http://www.tokyo.jrc.or.jp/checklist/

【2】自分に必要な1次避難グッズは何?

上記の持ち物を参考にして、自分用にカスタマイズしていきましょう。上記の中には0次避難グッズと重複しているものもあります。どちらに入っている方が有効なのか、両方に必要なのか、家族で考えてみましょう。

(1)水・食品

0次避難では、自宅または避難所にたどり着くまでを目安としますが、1次避難では、3日×家族分が目安です。赤ちゃんや小さな子供のいる家庭ではミルクや哺乳瓶、離乳食やお菓子類も必要です。水だけでも重くなるので、食品はできるだけコンパクトで軽いものを選びます。

(2)懐中電灯

1次避難用には少し大きめのものにしましょう。スポットではなく、ある程度の広さを照らせるものの方が便利で安心できます。

(3)電池・バッテリー

0次避難グッズにモバイルバッテリーを入れていても、1次避難用にも入れておきましょう。できれば、1次避難用には、太陽電池や手回し(手動)など電気に頼らないものが良いでしょう。

(4)マスクやウエットティッシュなどの消耗品・薬

消耗品と持病薬も3日分以上を用意しておきましょう。女性の生理用品やおむつも同様です。

(5)使い捨て手袋・食品用ラップ・アルミホイル

ラップやアルミホイルは、いろいろな用途に使用できますので、用意しておきましょう。

疑問を持つ女性

4)2次避難に必要な物は?

自宅や自宅周辺の安全が確認できたら、ライフラインが回復するまでの間は自宅避難(在宅避難)となります。避難所生活であっても、持ち出せるものがあれば役に立ちます。

【1】自宅避難に必要な物は?

自宅の安全が確認できれば、自宅での避難生活を送ることになります。1次避難グッズに加えて必要な物を備蓄しておきましょう。

(1)水・食料

水は1ℓ×家族の人数×日数が目安です。保管場所や予算が許す範囲で、できるだけ備えましょう。上手にローリングストックすることで賞味期限を気にすることなく、保管場所も最小限で済みます。

食料は冷蔵庫・冷凍庫の中の食品も貴重な備蓄食です。特に夏場は、停電で冷蔵庫が使えなくなると中の食材はどんどん傷みます。食べることで生ごみを減らすことができるので、自宅避難が可能な場合には、冷蔵庫の中の食品を食べることを考えましょう。

(2)カセットコンロ・ガスボンベ

冷蔵庫の中の食品を食べるために必要です。平時から鍋などをする際に使用して、ガスボンベはローリングストックしましょう。

(3)簡易トイレ

飲料水を無駄にしないためにも、簡易トイレは十分に備蓄しておきましょう。特に集合住宅では、地震の影響で排水管に損傷があった場合は他の住人にも影響があります。集合住宅全体の安全が確認できるまでは、トイレは流さないようにすることが必要です。

【2】実際に震災で分かったあるといいもの

被災してみてわかることはたくさんあります。被災の状況によっても、必要だと感じた物は違うかもしれません。

(1)口腔ケア用ウエットティッシュ

飲料水は節約したいですが、口腔ケアは欠かせません。

(2)トイレットペーパー

在庫はいつも多めに置いておくようにしましょう。

(3)フタ付きのバケツ

何かを運ぶとき、フタがついていることで安定して運ぶことができます。

(4)自転車

飲料水が不足したとき給水所に取りに行ったり、徐々に買い物ができるようになったときに、自転車が便利だったという被災者の方の声があります。

(5)野菜ジュース

避難生活が長期化することで、野菜不足による体調不良の心配があります。普段からローリングストックしておくと安心です。

母親 子供

5)子供がいるときに!0次避難バックであるといいもの

子供の年齢によっても必要な持ち物は少しずつ違います。

【1】赤ちゃん

赤ちゃんのうちは、お母さんがいつも持ち歩いている物だと思います。

(1)水(お湯)・粉ミルク・哺乳瓶

(2)おむつ・おしりふき・粉ミルク・哺乳瓶・

(3)離乳食・スプーン

【2】幼児

(1)飲み物・お菓子

(2)好きなおもちゃ

電子ゲームではない、好きなおもちゃを持っていましょう。子供の安心につながるようなおもちゃを選びます。

(3)おんぶひも・靴

年齢によっては持ち歩かなくなってしまうものだと思います。万が一のときに、抱っこよりもおんぶの方が動きやすく、子供も安心します。また裸足では危ないこともあるので、小さな子供でも靴ははかせておきましょう。

【3】児童

(1)飲み物・お菓子

リュックなどに入れて、無理のない範囲で自分で持ち歩かせるようにしましょう。子供のころから習慣にしておきましょう。

(2)ネームプレート

万が一はぐれた時のために、ネームプレートがあった方がいいという専門家もいらっしゃるようですが、平時の防犯の意味からは不安な面もあります。しかし特別な持病やアレルギー(特に食品)のあるお子さんの場合、その情報についてはわかるようにしておく必要もあると思います。非常時に発作が起きては命にかかわります。いざという時に備えて、お父さん・お母さんでよく話し合っておきましょう。

6)避難時の持ち物のQ&Aコーナー

【Q1】防災リュックは断捨離してもいい?

防災リュックの中身を見直してみましょう。必要な物かどうかをよく吟味して、コンパクトにすることはできます。自分の身を守る最低限の備えはするべきです。

【Q2】防災リュックの置き場所は?

0次避難用のポーチは寝室におきます。最悪の場合はそれを握って逃げることができます。1次避難の防災リュックは玄関・リビングなど、すぐに手に持てる場所においておきます。

【Q3】100均の商品は役に立つ?

100均商品でも優秀な商品がたくさんあります。ネットの口コミなどを参考に吟味してみましょう。LEDライトやアルミ保温シート、レインコート、スマートフォンの充電ケーブルなどは100均商品でも十分役立ちます。100均商品も上手に利用しましょう。






この記事のチェックポイント

【1】地震やほかの災害時でも、まずは身の安全を考えましょう。持ち物よりも、まず逃げることが必要な時もあります。

【2】住んでいる地域、学校や職場のある地域のハザードマップを確認しましょう。それによって必要な持ち物も変わってくるかもしれません。

【3】地震の時にどのように行動するのか、想像力を働かせて必要な持ち物について家族で話し合っておきましょう。

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