お米の保管を美味しくできるおすすめ方法4選【保存版】

お米は、多くの家庭でローリングストックされている食品の一つです。しかしその保管方法が間違っていると、お米に虫がついたり、カビが生えたりして、ごはんのおいしさが台無しになってしまいます。正しい保管方法を知って、お米のおいしさを保ちましょう。






1)お米は生鮮食品

お米は生鮮食品です。新米がおいしいのは、収穫されたばかりのお米は細胞壁がやわらかいので水分を吸収しやすく、でんぷんの粘度も出やすいためです。さらに、お米に含まれる脂肪が分解されていないので、炊きあがったごはんにも光沢が出ます。みずみずしく、ふっくらと炊きあがる新米のごはんは、鮮度が良いからこそのおいしさなのです。

【1】お米につく虫

最近では、買ってきたお米の中に虫がいることはほとんどなくなりましたが、無農薬栽培のお米や、貯蔵中に虫を避ける薬品を使用していない場合は虫が出てくることがあります。外から入ってくる虫だけではなく、お米に卵を産み付ける虫もいるため、未開封のお米でも虫がいることがあります。

(1)コクゾウムシ

お米につく虫の中では、最も多いのがコクゾウムシです。名前の通り、穀物につきやすい虫です。お米に穴を開けて中に卵を産むため、精米でも除去しきれないことがあり、保管中に20℃以上の温度になると卵が孵化します。お米を食べて成長し、またお米に卵を産むため、未開封のお米にもいることがあります。

(2)ノシメマダラメイガ

成虫は蛾ですが、お米につくのは幼虫です。お米の糠の部分や胚芽に卵を産みます。卵が孵化して幼虫になると、白い糸を出しお米の粒をくっつけてしまいます。成虫はお米の袋を食い破って、中に入ってしまいます。

(3)コクヌストモドキ

比較的発生は少ない虫ですが、発生源の特定や、駆除が難しいといわれています。糠の部分に産卵し、成虫はお米の胚や糠を食べながら1年近くも生存しています。お米全体をダメにしてしまうことが多いので、しっかりとした対策が必要です。

お米 保存

2)保管のポイント1:温度管理

お米につく虫は、18℃以上で湿度の高い環境を好みます。また、温度が10℃下がると酸化の速度をおよそ半分に遅らせることができます。適切な温度で保管することで、虫を避け、おいしさも保つことができるのです。

【1】適切な温度は?

お米の保管は比較的涼しい10~15℃で湿度が低く、直射日光の当たらない場所が適しています。この条件に当てはまるのが、冷蔵庫の野菜室です。常温よりも約2倍、おいしさが保たれるといわれています。

お米のおいしさが保たれる期間は温度によって異なります。温度が25℃で2か月、20℃で3か月、15℃で5か月、5℃で7か月、がおおよその目安です。この期間を過ぎても食べられなくなるわけではありませんが、炊いたごはんのおいしさには差が出てきます。

【2】お米を洗った後も安心できない!

適温で保管していても、洗米後から炊飯するまでの温度管理が不適切だと、炊きあがったごはんが変色することがあります。この変色の原因のひとつは、土壌中に生息しているエクアドル茶米菌です。このエクアドル茶米菌は、どこの土にもいる枯草菌の一種で、食べても人の体に悪影響はありません。

しかし、炊きあがりのごはんが黄色く変色し、臭いが発生して味も落ちてしまいます。お米を洗米したあとの水切り・水浸の工程で、長時間暖かい場所に放置しないことが大切です。特に夏季、室温が高くなる環境では、炊飯器のタイマー機能を使用するときに注意が必要です。可能であれば、炊飯直前まで冷蔵庫に入れておきましょう。

3)保管のポイント2:容器

お米は臭いを吸ってしまいます。ボタンを押して必要な量が出てくる仕組みの一般的な「米びつ」は、密閉できないものが多くあります。短期間で米びつの中のお米を使い切る場合は良いのですが、ある程度保管期間がある場合は注意が必要です。

【1】空気はお米を酸化させる

お米は空気に触れると乾燥し、酸化も進みます。できるだけ空気にさらされないよう、密閉できる容器に入れて、冷蔵庫で保管するのが理想的です。冷蔵庫に入る大きさの密閉できるお米用の容器もたくさん売られていますが、きれいに洗って乾かしたペットボトルや、チャック付きのビニール袋でも大丈夫です。

どのような密閉容器でも、新しくお米を入れる時には容器をよく洗って乾燥させてから入れましょう。お米の継ぎ足しはせず、入っているお米を食べ終わってから、容器を洗って乾燥させ、新しいお米を入れます。容器についた糠やゴミを放置しておくと、虫の発生原因となります。

【2】おいしいごはんのためには臭いを遮断!

お米には無数の小さな穴が開いていて、臭いを吸収してしまいます。一度ついた臭いは洗っても落ちないため、密閉できる容器に入れて、臭いのあるものと一緒においておかないようにしましょう。

【3】出し入れは手早く、結露に注意!

密閉容器に入れて冷蔵庫で保管することが適切ではありますが、いったん冷えたお米の容器を常温においたままにしておくと、容器が結露することがあります。この結露が原因となってカビが発生することがあります。お米の出し入れは手早く行い、常温に出したままにしないように注意しましょう。また、冷蔵庫内の冷気の吹き出し口の近くにはおかないようにしましょう。

お米

4)保管のポイント3:期間

お米も野菜と同じで鮮度が大切です。籾や玄米の状態で適切に保管すれば鮮度を保つことができますが、精米後は時間の経過とともに、お米の味は落ちてしまいます。

【1】お米は生きている

お米は生きていて、常に呼吸をしています。精米したお米を常温においておくと、1か月程度からデンプンを分解するアミラーゼという酵素の働きが弱くなり、デンプンやたんぱく質の分解が十分に行われないため、お米の甘みが出にくくなります。精米後のお米はできるだけ早く食べることが、おいしいごはんの秘訣といえます。

【2】古くてもおいしい?

収穫されたその年のお米は新米、その前年に収穫されたものが古米、前々年に収穫されたお米は古古米と呼ばれます。古米でも、適正に保管されたお米は、1年以上経ってもおいしく食べることができます。特に氷温熟成米という技術で保管することで、新米に引けを取らないおいしさを持った古米ができます。

この氷温熟成技術とは、一般的な生物は0℃で凍結しないという特性を利用して、熟成させる技術です。生物は低温下では、凍結しないように体内に不凍液を蓄積します。この不凍液はデンプンから生成された糖分や、たんぱく質から生成されたアミノ酸で、米にとっての甘みやうま味成分にあたります。そのため、氷温熟成された古米には甘みやうま味が増加しています。

5)長期保管をする場合のポイントは?

お米を長期保管したい場合は、お米が劣化する原因を排除する必要があります。お米が劣化する主な要因は「米の呼吸、酸化、虫やカビ、乾燥、におい」です。脱酸素剤と酸素遮断袋を使うことで、お米の長期保管が可能となります。

【1】無酸素保存

無酸素の状態で保管することで、お米が劣化する要因を排除することができます。その方法は、専用の酸素が完全に遮断できる袋(ガスバリア袋)にお米と脱酸素剤を入れ、完全に密封します。脱酸素剤が酸素を吸収することで、袋の中は無酸素の状態になります。無酸素の状態では、半年から1年ほどの長期に渡って、お米を新鮮な状態に保つことができます。

【2】長期保管に適しているのは「玄米」か「無洗米」

玄米、精白米、無洗米、どの状態のお米であっても無酸素保存は可能ですが、玄米、無洗米は精白米よりも酸化しにくいので、より長期の保管に適しているといえます。災害時の備蓄食であれば、無洗米の方が洗う水が節約できるため、適しているといえます。

農家 お米

6)食品表示の見方とは?

お米を選ぶとき、つい銘柄やパッケージに目が行きますが、米袋の食品表示もチェックしてみましょう。お米の産地や精米年月日など、多くの情報が得られます。

【1】決められた表示項目

JAS法で義務付けられているのが、次の5項目です。

・名称
・原料玄米
・内容量
・精米年月日
・販売者

同じ銘柄でも、同じ産地の同じ品種、収穫年が同一の「単一原料米」と、産地や品種が異なるお米が混ざっている「ブレンド米」も、表示を見ればわかります。

【2】単一銘柄で証明を受けている場合の表示

「単一原料米」と記されます。産地、品種、産年が表記されています。産地は都道府県名や市町村名など、一般に知られている地名が記載されています。外国産の場合は原産国名などが記されます。

【3】証明を受けたブレンド米の場合の表示

「複数原料米」と記されます。原料米のうちの50%を超える銘柄は、産地と品種名、「ブレンド」の文字が表記されます。原料米の割合が50%以下の場合には産地と品種名、使用割合(%)が表示されます。

【4】国産ブレンド米(「証明を受けたブレンド米」以外)の場合の表示

「複数原料米」と記されます。「国内産」と表記したうえで、使用割合と産年の割合も記載されます・

【5】外国産米も含むブレンド米の場合の表示

「複数原料米」と記されます。国内産、外国産(原産国別)でそれぞれの原料米の産地、品種、産年、使用割合が表記できます。一部、標記が省略されることもあり、未検査米は産地や品種、産年の表記はありません。

7)米の保管に関するその他のQ&A

【Q1】新米っていつからいつのお米?

精米の場合「新米」と表示してよいのは、生産された年の12月31日までに精米されて、包装された商品だけです。

【Q2】玄米と精白米、保存期間にどのくらい差があるの?

15℃前後の低温で保管した場合、玄米は1~3年といわれます。精米後はお米の酸化が進むので、低温で保管しても、おいしさを保てるのは1か月くらいといわれます。

【Q3】お米の保管に適している湿度は?

お米の保管に適している湿度は55~75%です。日本の梅雨時期は湿度が高く、気温も上がってくるため、お米の保管には注意が必要です。

【Q4】どうしてお米の袋に穴が開いてるの?

お米の袋の穴は、空気抜きのための穴です。お米を積み重ねた時に空気穴が開いていないと、袋がパンクして破けてしまう可能性があるためです。






まとめ

【1】お米は涼しくて風通しの良い、直射日光が当たらない場所で保管しましょう。冷蔵庫の野菜室が適しています。

【2】密封できる容器に入れ、容器はいつも清潔にしておきましょう。

【3】酸素が完全に遮断できる袋(ガスバリア袋)を使い無酸素保存することで、お米の長期保管ができるようになります。

【4】お米の袋に書かれている食品表示も見てみましょう。

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