震度6の強さとは?実際の被害状況と事前準備【まとめ】

近年日本では、震度6以上の地震が多く起きています。今後30年以内に震度6以上の地震が起きる確率は、日本各地で高まっています。震度6以上の大地震では、甚大な被害が起き、生命にも危険が及びます。震度6の地震とは、いったいどのような状況になるのでしょうか?






1)そもそも震度とはなに?

日本各地に設置された震度計で観測され、震度0から震度7まで10段階の震度階級(震度5と6はそれぞれ強弱の2段階に分割)で表されます。

【1】震度の観測

気象庁は明治17年(1884年)から120年以上、震度観測をしています。しかし当初震度の観測は観測員の体感で行われていたため、観測員によって個人差が生じる曖昧なものでした。平成8年(1996年)から、震度観測は全面的に震度計を用いることとなり、体感による観測は廃止となりました。平成21年(2009年)時点で、気象庁が震度情報の発表に活用している観測点は約4200地点あります。

【2】震度計の仕組みとメリット

震度計は一定の基準を満たした場所に設置され、計測部で地震の揺れを感知し、電気信号に変換します。その電気信号を処理部に送り、震度を計算します。計算された結果は震度計の画面に表示され、同時に結果を送出します。震度計の導入によるメリットは次の3点です。

(1)客観的に観測できる

体感という個人の感覚ではなく揺れを数値化することで、一貫性のある観測データが収集できるようになりました。

(2)観測地点の多点化ができる

無人で観測できるため、震度計の設置基準が満たせれば、多くの地点を観測することができるようになりました。

(3)震度情報の迅速な発表ができる

震度データの収集が自動で行われることで、震度情報が迅速に発表できるようになりました。

【3】震度情報の発表

震度の観測結果は、地震後に気象庁が発表する震度情報に含められます。これは地震後の防災に欠かせないものとなっています。震度3以上の地震が発生したときは、約1分30秒後には震度速報が発表され、約3分後には津波警報などと震源に関する情報が発表されるなど、非常に速い情報提供が可能となっています。

地震 マンション

2)10段階の震度階級とは?

震度は震度0から震度7の10段階で表されます。震度0は、震度計は感知しますが、人には感じられない揺れのことです。

【1】被害が出るのはどのくらいの震度から?

地震の揺れは、同じ震度でもその地盤や建物の構造などによって、人の感じ方には違いがあります。地震の被害についても同様で、同じ震度でも被害の大きさには差異が生じます。しかし、突然の地震に備える意味で、震度階級によって生じる可能性のある状況を理解しておきましょう。

(1)人が感じるのは震度2~3以上

室内で静かにしている人の中には、震度1でも感じることもありますが、多くの場合、特に状況が変わることはありません。震度2でも、歩いていたり動いている場合は、気づかないこともあります。

(2)大きな被害が起きる可能性があるのは震度5から

震度3になると、屋内にいる人の多くは揺れに気づきます。歩いている人の中にも気づく人が出てきます。震度5弱になると、電灯などの吊り下げているものは強く揺れ、多くの人は恐怖を覚えます。固定していない家具が動いたり、物が落ちたりすることがあります。

【2】震度6弱からは立っていられない!

震度6弱からは、人は立っていることが困難になってきます。固定していない家具などが移動したり倒れたりします。屋外でも、外壁や窓ガラスが破損したり落下したりします。ブロック塀が崩れたり、自動販売機が倒れたりします。

3)震度6以上が起きる確率

毎年、地震調査委員会から「今後30年以内に震度6弱以上の地震に襲われる確率」が発表されます。全国地震動予測地図2018年版に記載されている、各都道府県の発生確率の上位3県は次の県です。

・1位:千葉県(千葉市)85%

・2位:神奈川県(横浜市)82%

・3位:茨城県(水戸市)81%

これは、確率が高いからといって、千葉県が最初に起きるという意味ではありません。また確率の低い県は、震度6以上の地震が起きないという意味でもありません。今後30年以内、20年後かもしれないし、明日かもしれないけれど必ず起きる、そして日本のどこで起きてもおかしくないという意識で備えておく必要があります。

机の下に隠れる女性

4)震度6弱と6強の状況

震度6弱・震度6強では具体的にどのような状況が起きるのかをまとめてみます。

【1】人の感じ方と周囲の状況

震度6弱以上では、立っていることが難しくなります。非常に強いい揺れに、ほとんどの人が恐怖を感じるといわれます。

(1)震度6弱

立っていることは困難です。固定していない家具は移動し、倒れるものもあります。建物がゆがんでドアが開かなくなることがあります。外壁のタイルが剥がれ落ちたり、窓ガラスが割れて落ちることがあります。

(2)震度6強

立っていられず、這わないと動くことができません。固定していない家具のほとんどは移動し、倒れます。建物の損壊も多くなり、ブロック塀なども倒れます。

【2】建物の状況

強い揺れに、建物は耐えられるのでしょうか?木造の建物と、鉄筋の建物では差が出てきます。

(1)震度6弱

木造の建物は、壁などにひび割れや亀裂ができます。瓦が落下したり、建物が傾いたりすることがあります。建物の構造によっては倒れるものもあります。鉄筋の建物は、壁や梁、柱などにひび割れや亀裂が入ることがあります。

(2)震度6強

木造の建物は、壁などに大きなひび割れや亀裂が多くなります。建物も、傾いたり倒れるものが多くなります。鉄筋の建物は、壁や梁、柱などにひび割れや亀裂が多くなります。1階または中間階の柱が崩れて、倒れるものもあります。

【3】地盤・斜面の状況

強い揺れに、地盤や斜面の変動が起きる確率が高まります。決して自ら近づかないでください。

(1)震度6弱

地割れが生じることがあります。がけ崩れや地滑りが発生することがあります。

(2)震度6強

大きな地割れが生じることがあります。がけ崩れは多発し、大規模な地滑りや山体の崩壊が発生することがあります。

【4】ライフライン・交通・通信の状況

震度6以上では、広い地域でガス・水道・電気の供給が停止することがあります。鉄道や高速道路は、震度4以上の揺れがあった場合は安全確認のために、運転見合わせや速度規制、通行規制が行われます。地震災害発生時は、安否確認や問い合わせなどによって、電話やインターネットなどがつながりにくくなります。その対策として通信事業者による災害用伝言ダイヤルや災害用伝言板などの提供が開始されます。

5)震度6以上の地震が起きた時にやるべきこととやってはいけないこと

【1】地震発生時・発生直後

慌てて外に出ることは危険です。可能であれば、火を止めたり、出口を確保するためにドアや窓を開けます。揺れが強く歩いていけない場合は無理をせず、頭と足を守り、落下物などがない場所で、揺れがおさまるのを待ちましょう。揺れがおさまったら、ガスの元栓を閉め、家中のコンセントを抜いてブレーカーを落とします。ガス管が破損している危険があるため、火の使用は厳禁です。

【2】避難するかどうかの判断は?

避難指示がでている、火災の危険性があるなどの場合は、すぐに避難行動をとりましょう。命の危険がある場合は、財布、スマートフォン、懐中電灯、上着、など、すぐに持てるものだけを持って避難します。

命より大事なものはありません。非常持ち出しリュックを取りに行ける状況であれば、それを持って避難します。落ち着いて、足元を確認しながら避難しましょう。火災などの危険がなく避難指示もなければ、自宅避難が可能かどうか、自宅内と周辺を確認しましょう。自宅や周辺に危険が感じられた場合は、早めに避難行動をとりましょう。

【3】余震

大きな規模の地震の後には、余震の可能性があります。余震は本震に比べると規模が小さく、時間とともにその回数も減ってきますが、余震により被害が拡大することもあります。壊れかけている建物や崖などには近づかないようにしましょう。また余震によって津波が発生するなど、他の自然災害が誘発されることがあります。警報や注意報に注意し、正確な情報収集に努めましょう。

6)備え

震度6以上の揺れに備えるには何が必要でしょうか?

【1】建物の耐震

震度6以上の揺れで、建物の損壊のリスクは非常に高くなります。建物の倒壊は、直接命の危機につながります。自宅の耐震は確認しておくと安心です。自治体によっては補助が受けられることもあるので、問い合わせてみましょう。

【2】家具・家電などの固定

震度6以上の揺れでは、ほとんどの家具が移動し、倒れるものもあります。強い揺れで、家具・家電が飛んでくることもあります。家具・家電は固定しておきましょう。ホームセンターで、いろいろな商品が売られています。

【3】備蓄品

飲料水は最低1人1日1リットルを3日分、食品も最低3日分が必要といわれますが、被害の状況によっては、救援の手が届くまでに1週間かかるともいわれます。ライフラインが停止することを前提に災害備蓄品を考えましょう。現代の生活は、電気に依存している部分が非常に多くなっています。モバイルバッテリーやラジオ、懐中電灯と予備電池など、電気が途絶えた状況を想定して備える必要があります。

地震 家

7)地震の震度6に関するQ&A

【Q1】日本で起きた震度6以上の地震は?

10年以内に起きた地震を新しい順にあげると、

・2018年(平成30年)9月6日 北海道胆振東部地震:最大震度7

・2018年(平成30年)6月18日 大阪府北部地震:最大震度6弱

・2016年(平成28年)4月14日 熊本地震:最大震度7

・2011年(平成23年)3月11日 東北地方太平洋沖地震:最大震度7

・2008年(平成20年)6月14日 岩手・宮城内陸地震:最大震度6強

非常に大きな地震が頻発しているといってよいでしょう。

【Q2】テレビで言う「強い地震」は震度で表すと?

NHKでは震度5以上を「強い地震」、震度4は「やや強い地震」、震度3の時は「地震」とコメントすることが多いようです。民放では、震度7・6強を「非常に強い地震」と表現することもあるようです。

【Q3】長周期地震動とは?

地震の揺れが1往復するのにかかる時間を「周期」といいます。地震では、いろいろな周期の揺れが起こりますが、周期の長い大きくゆっくりとした揺れを長周期地震動といいます。高層ビルは低い建物と比べると揺れの周期が長く、長時間にわたり大きく揺れる可能性があります。






まとめ

【1】震度6弱以上では、立っていられなくなります。家具や家電が移動したり、倒れたりします

【2】震度6弱以上では、建物の損壊被害が大きくなり、広い地域でライフラインが停止する可能性があります。

【3】今後30年以内に震度6弱以上の地震が起こる確率は、日本の各地で高まっているといえます。

【4】震度6弱以上の地震の後は、余震や誘発される他の自然災害にも注意が必要です。

 

【参照】

https://www.data.jma.go.jp/svd/eqev/data/shindo-kansoku/index2.html

https://www.huffingtonpost.jp/2018/06/25/jishin-kakuritsu_a_23467887/

https://www.data.jma.go.jp/svd/eqev/data/choshuki/choshuki_eq1.html

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