震災ボランティアで注意すべきこと7選!事前知識まとめ 

1995年の阪神淡路大震災では、全国から137万人ものボランティアが駆けつけ、「ボランティア元年」と呼ばれました。以降、大規模震災時には、多くのボランティアが参加しています。被災地で必要とされるボランティアとは、どのようなことに注意すべきでしょうか?






1)現地に行く前の情報収集

ボランティアとして現地に行こうと思ったら、現地の情報を確認することから始めましょう。震災の規模やその状況によって、ボランティアの受け入れが可能な時期や場所が異なります。

【1】災害ボランティアセンターの開設状況を確認する。

災害ボランティアセンターは、全国から駆け付けるボランティアの受け入れ窓口となります。開設時期や場所は災害の状況によって異なります。インターネットやSNSで、開設状況やボランティアの受け入れに関する情報が確認できます。

(1)災害ボランティアセンターとは

主に災害発生時、ボランティア活動を円滑に効率よく実施するために設置される組織です。設置者は都道府県やその災害の状況によっても異なり、行政や公的機関、社会福祉協議会、NPOやNGOなどが単独、または共同で設置・運営します。

全国社会福祉協議会の被災地支援のサイトでは、災害ごとに開設されている災害ボランティアセンターの詳細が記載されており、さらに各地域の災害ボランティアセンターのSNSなどにもつながります。被災地域ごとに具体的な情報が得られるので、必ず確認しておきましょう。

(2)災害ボランティアセンターの役割

ボランティアの受け入れの窓口となり、受付・情報提供・人数などの調整をします。被災地でのニーズを具体的に把握し、作業内容や作業場所に応じてボランティアの調整をします。また、作業に必要な資機材の準備や貸し出し、実際のボランティア活動の支援、そして活動の振り返りを行い、今後の活動のために情報を整理します。

【2】被災地の状況を確認する。

被災地の状況は、災害ボランティアセンターのサイトやSNSなどから具体的に確認できます。

(1)地域ごとの災害ボランティアセンターの情報を確認する

被害の状況によって、必要なボランティアの人数や作業内容が異なります。どこの地域でどのような作業内容が必要なのか、ボランティアの人数が足りていないのはどこの地域なのか、などを確認して目的地を決めましょう。

(2)目的地までの道のりを確認する

震災後は交通規制や交通機関の停止などがあります。目的地まで安全に行きつくためには、どのような交通手段を使うのが良いのか考えておかなくてはなりません。

(3)現地の天気や気温を確認する

作業の内容によっては、晴天の日にしか活動できないようなものもあります。また地域や季節によって、服装や装備品が異なります。参加する期間の天気や気温なども把握しておくようにしましょう。

軍手を持つ女性

2)事前準備で大切なこととは?

ボランティアに行く目的地の状況がわかったら、準備を始めましょう。

【1】ボランティア保険に入る

ボランティアの活動は基本的に自己責任です。被災地に負担をかけないためにも、万が一に備えてボランティア保険に入りましょう。現地の災害ボランティアセンターでも加入の手続きはできますが、往復途中も補償に含まれるので事前に入っておきましょう。補償内容によっても異なりますが、保険料は数百円~千円以内です。自宅または出発地の社会福祉協議会に問い合わせてみましょう。

【2】装備品の準備

被災地に入ってから装備品などを調達することは困難です。必要と思われるものは事前に揃えてから出発しましょう。ホームセンターなどで購入できるものがほとんどです。

(1)服装

季節や活動の内容によっても異なりますが、基本的には長そで・長ズボンで、軽くて動きやすい服装が適しています。体温の調節ができるように脱ぎ着のしやすい、重ね着ができるものを用意しましょう。往復は履き慣れたスニーカーなどを履いて行き、長靴も持参します。がれきの撤去作業などでは、底の厚い長靴や安全靴などの準備ができれば安心です。夏季は熱中症対策、冬季は防寒対策として、気候に応じた帽子もかぶって行きましょう。

(2)備品

タオル、ヘルメット、マスク、軍手、ゴム手袋は必ず用意していきましょう。ヘッドライト、ゴーグルなどは、作業内容によっては非常に役立ちます。夏季は熱中症対策として保冷剤など、冬季は使い捨てのカイロなどがあると、体調管理に役立ちます。

(3)水・食料

水や食料も自分の分は自分で持参しなくてはなりません。十分な量を持参することが基本ですが、滞在期間が長期間の場合は、被災地周辺の地域で購入することが可能かどうか、水や食料を調達するにはどこまで移動すれば購入できるかなど、あらかじめ災害ボランティアセンターに問い合わせておきましょう。

食料は、多少手が汚れていても開ければ食べられるようなものが適しています。カロリーメイトやソイジョイなどはワンハンドで食べることができ、栄養面にも配慮がされているので適しているといえます。ウイダーインゼリーに代表されるようなゼリー飲料も、水分補給にもなり、ふたをしてとっておけるのはとても便利です。

【3】宿泊場所

滞在日数に応じた宿泊場所も自分で確保しなくてはなりません。被災地域内の宿泊施設に泊まれることは少ないため、周辺地域に宿泊できる施設があるかどうか、どのくらい離れているか、移動の交通手段はどうするか、などを具体的に考えなくてはなりません。

事前に被災地域の社会福祉協議会や災害ボランティアセンターに問い合わせてみましょう。自家用車で被災地まで行き、車中泊をするボランティアも少なくありません。しかし日中に体力を消耗するため、夜はしっかり体を休める必要があります。体調管理の面で、車中泊は避けるべきといえます。

手を差し伸べる男性

3)現地に入ってから気を付けることは?

ボランティア活動の基本は自己責任であり、自分の発言や行動には責任が伴います。被災地に余計な負担をかけないためにも、心身ともに十分な自己管理が必要です。

【1】単独行動はしない

特にボランティア初心者の場合は、信頼できるベテランのボランティアと一緒に行動するようにしましょう。活動中、判断に迷ったときは、自己判断せずに必ず相談するようにします。また、稀ではありますが、被災地特有の危険や事件があることも事実です。そのような問題に巻き込まれないためにも、単独行動は避けましょう。

【2】頑張り過ぎない

「役に立ちたい」という使命感から、自分でも気づかないうちに無理をしていることがあります。「慣れない場所」で「知らない人たち」と「いつもとは違う活動をする」ことは、自分が思っている以上に心身ともに疲労していることがあります。

(1)体調・体力面

活動を行う際には、安全に十分注意しましょう。被災地でボランティアが怪我をすることは、被災地にとって非常に大きな負担になります。また、日中の活動中は緊張感や高揚感があり、休憩も忘れて活動しがちですが、過度の疲労から体調不良を招くこともあります。適切に休憩を取り、水分補給や食事を摂ることは非常に大切なことです。

(2)精神面

危険が伴う活動や、自分にできないことは「できません」とはっきりと断りましょう。被災した人から頼まれたことを断るのは、心苦しいかもしれません。しかし、やるからには責任が伴います。責任を全うできない依頼や、リスクを伴う依頼については、はっきり断る意志も必要です。相手が子供の場合も同様です。子供だからといって、無責任な約束をしないように気をつけましょう。

被災者の方から直接聞く震災時の話は非常に生々しく、こちらの感情も揺さぶられることがあります。また活動中にも、悲惨な状況やつらい現状に出会うことがあるかもしれません。強いストレスを感じたり、自分の感情がコントロールできないような場合は、その場を離れたり、活動を中断し自宅に帰る決断も必要です。

4)継続的支援!何ができるの?

ある震災後のアンケートで、被災地に駆けつけて活動を行ったボランティアの半数近くが、「再びボランティアに来たい」と思っているにもかかわらず、実際に複数回、被災地を訪れている人は非常に少ないという結果がありました。

学校や仕事の調整が難しかったり、ボランティア活動に必要な資金の調達も要因の一つといえます。一方で被災者の方々にとっては、顔を知っている人が複数回ボランティアに来てくれることは、やはり嬉しいことであり、安心感があります。震災直後の活動がひと段落しても、被災地には継続的な復興支援が必要となります。震災直後の現地を知っているからこそできる支援があるはずです。継続的にボランティア活動ができるか、どのような形でなら継続支援ができるのか、などについても考えてみましょう。

震災 瓦礫

5)震災ボランティアに関するその他のQ&A

【Q1】震災ボランティアに必要な資格はある?

特別に必要な資格はありません。普通自動車運転免許があれば、現地で車の運転ができるので、運転免許証は持参しましょう。大型免許や重機の操作ができる人は、免許証を持参すると役に立つことがあるかもしれません。

【Q2】避難所に泊まることはできないの?

状況によっては、ボランティアも避難所で寝泊まりできる場合もあるようですが、避難所は当然被災者の方々が優先ですから、避難所には泊まれない前提で事前の準備をしておきましょう。

【Q3】震災直後は力仕事の他にもやることはある?

がれき撤去などの力仕事の他にも、届いた支援物資の仕分けや分配、避難所の清掃や炊き出しの手伝いなど、様々な作業があります。






まとめ

【1】震災ボランティアに参加するときは、事前に現地の状況について確認しておきましょう

【2】被災地に災害ボランティアセンターが開設されているかどうかを確認しましょう

【3】ボランティア活動は基本的に自己責任です。出発前にボランティア保険に加入しておきましょう

【4】現地で物の調達は困難です。必要なものはすべて揃えてから現地に向かいましょう

【5】被災地に負担をかけないためにも、活動中の事故や怪我には十分に気をつけましょう。体調の自己管理も重要です

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