代表的な災害7種類!自然災害に備えるべき7つのこと総まとめ

日本は環太平洋造山帯に含まれる海に囲まれた島国であり、亜熱帯から亜寒帯気候に属します。人々は自然災害に襲われながらも、自然と共存してきました。しかし、近年は快適な生活を求めすぎた地球温暖化による異常気象に悩まされています。そこで代表的な自然災害を知ることで、備えるべきことを探っていきましょう。






1)自然災害の種類はどれくらいあるの?

主な自然災害はどれぐらいの種類があるのでしょうか。一般に、災害が発生する原因で分類することが多いです。例えば、地震、台風、火山などです。実際はその自然現象によって、津波がおきたり、大雨が降ったり、強風が吹きます。大雨が降ることで、洪水や土砂崩れが起こります。

こうした場合、洪水や土砂崩れを原因とした被害ということはあっても、報道などでは、「集中豪雨による洪水や土砂崩れ」と言います。従って、災害の種類を考えるときは、災害が発生する自然現象または気象等で分類していくことが相応しいと思います。では実際に自然災害を分類した場合を見ていきましょう。代表的な分類は、次の7種類となります。

・地震
・津波
・大雨
・台風
・火山
・竜巻
・雪害

地震と津波を分けることは、納得される方も多いと思います。地震による被害も甚大ですが、津波による被害は言葉にできません。東日本大震災の被害はもとより、過去にも地震による被害はほとんどなく、津波による被害だけがが発生したことも多く、チリ地震による津波のように、外国の地震が原因で日本国内では津波の被害だけが発生したこともあります。

また、大雨は梅雨の集中豪雨の他に、台風に伴う大雨も多く発生します。そして台風はほとんどが強い風を伴った大量の雨を降らせます。その雨が原因となり多くの被害を発生させます。災害の分類で大雨と1つに考えられることもありますが、やはり強風は大雨とは異なる被害を発生させますので大雨とは別のものとして扱いたいと思います。

この他、竜巻と雪害は局地的な災害といえます。昨今の異常気象により、竜巻の発生件数は増加傾向にあります。一般の方が動画などで撮影されることで、以前では竜巻と判断しかねる状況も、現在では確実にとらえられることができるようになりました。そして、雪害も以前に増して深刻になっています。東京都心での積雪も珍しくなくなり、毎年大雪で立往生する車列も日本のどこかで複数回発生しています。

ではそれぞれの自然災害を個別にみていきましょう。

地震災害

2)自然災害の種類と発生する被害は?

【1】その1:地震による被害

地震による被害は、建物倒壊、火災の発生、土砂崩れ、液状化現象があげられます。

関東大震災の火災旋風は被害の大部分を占め、阪神淡路大震災の被害は、神戸市中心部の大規模火災と高速道路の倒壊及び、倒壊した建物とそのガレキにより道路が通行できなくなったことです。また、東日本大震災では大阪などの高層ビルで発生した長周期地震動、東京湾岸の液状化現象など震源から遠く離れた場所でも被害が発生しました。

【2】その2:津波発生のメカニズム

海岸近くまたは海底で地震が発生した場合、海底が隆起もしくは沈降することで海面が変動し、津波は発生します。この他に遠地津波と呼ばれる、遠くで発生した地震に伴う津波が時間をかけて日本沿岸に到達するものもあります。波浪は強風による海面より上の波だけが押し寄せますが、津波は海底からの海水全部が押し寄せます。

また、津波は地形によって大きく変化し、河川を遡上することもあります。東日本大震災の岩手県大船渡市で記録された40メートル超の遡上高が記録に残っているものの中で最大の津波です。

【3】その3:大雨による洪水・浸水・土砂災害

集中豪雨やゲリラ豪雨など短時間に記録的な雨量を観測することが増えています。従来型の大雨による災害と短時間に大量の雨が降る場合では発生する災害も異なります。「洪水害(外水氾濫)」は従来型の大量の雨水が降り続き、河川そのものの水位が上昇して起こる水害です。河川の氾濫により堤防を越えた水や、流れる水の圧力により堤防が決壊した場合に発生します。この場合は、大量の水が速い速度で市街地に流れ込みます。

「浸水害(内水氾濫)」は降った雨が溜まることで、下水道などの処理能力をこえた場合に発生します。ゲリラ豪雨など短時間に大量の雨が降る場合に、「海抜0メートル地帯」などで頻発します。一般に浸水被害は河川の近くで発生しますが、この内水氾濫は高台にあっても窪地であれば発生する可能性があります。

「土砂災害」は、豪雨などの大雨によって、山腹や川底の石や土砂が一気に下流に押し流される「土石流」と、山の斜面や急傾斜の崖、造成による斜面が突然崩れ落ちること「崖崩れ」があります。

【4】その4:台風による高潮・波浪・塩風害

台風は夏から秋にかけて、日本各地に甚大な被害をもたらします。大雨以外に「強風害」「高潮・波浪害」「塩風害」が代表的なものです。強風により建物の損壊や、街路樹や電柱の倒壊、農作物の被害が発生します。また、風によって歩行者が転倒したり、飛ばされたものが当たって建物被害の他、人的被害が発生することも多くあります。「強風害」は、高速道路以外でも車両の運行に影響を及ぼし、車両自体が横転する被害も発生します。このような交通障害による社会的な影響も大きなものがあります。

「高潮」は台風など発達した低気圧に伴い、気圧が下がり海面が吸い上げられる効果と強風により、海水が海岸に吹き寄せられる効果によって、海面が異常に上昇する現象です。短時間のうちに急激に潮位が上昇し、海水が堤防を越えると一気に浸水します。また、「波浪害」は台風などによって発生した高波がうねりとなって、台風から離れた地域に到達することで発生します。穏やかな天気でも高波が打ち寄せますので、注意が必要です。

「塩風害」は台風が過ぎた後、場合によっては数日経ってから降雨によって発生します。台風によって巻き上げられた海水の塩分が電線等に付着します。多くの台風では大雨を伴うので、付着した塩分は洗い流されますが、雨が弱かった場合は、電線に付着した塩分が水分を吸収して、電気をショートさせ電気系統のトラブルを起こします。海岸に近い電気設備は日常的に潮風にさらされているため、塩風害の対策が施されていますが、台風によって内陸部まで海水の塩分が運ばれた場合に、発生します。

多くは台風が原因ですが、稀に台風以外の強風により発生することもあります。また、電気系統のトラブルは影響が大きく、被害も多方面にわたりますが、他にも塩風によって樹木の葉が枯れるなどの被害も発生します。ちなみに、台風の時に発生する塩害といわれるものは「塩風害」が正式な名称です。塩害には干拓地などで、塩分が増加して起こる「塩水害」も含まれます。

【5】その5:火山噴火による直接的な被害、間接的な被害

東日本大震災あたりから世界中の火山活動が活発化しています。火山噴火によって発生する被害は、火山からの噴出物によっておこる直接的なものと、間接的なものがあります。噴出物による直接的な被害の主なものは「噴石」と「火砕流」、「火山灰」と「火山ガス」です。爆発的な噴火に伴う大きな「噴石」は風の影響を受けることなく、短時間で落下し、大きな被害を与えます。

御嶽山の「噴石」による被害は、多くの犠牲者を出しました。また、「火砕流」は火山灰や空気、水蒸気が一体となって急速に流れ落ちる現象で、雲仙普賢岳の「火砕流」の恐ろしさは忘れることができません。一方「溶岩流」はマグマが火口から高温の液体のまま地表を流れ下るもので、この溶岩流が流れた後の地域はすべて焼き尽くされてしまいますが、日本では比較的流れ落ちる速度が遅いため、避難することが可能です。

小さな「噴石」や「火山灰」は風に乗って火口から遠方まで流され、農作物や社会生活に深刻な被害を発生させます。この他、航空機のエンジントラブルの原因にもなるため、火山周辺以外の広い範囲に長期間にわたって影響を与えます。「火山ガス」も風に乗って運ばれますが、「火山灰」以上に人体に与える影響が大きく、濃度が高い場合は生活することが困難で、三宅島では居住地域に多量のガス放出による影響が続いたため、避難生活は4年以上にも及びました。

火山の噴出物による間接的な被害の代表的なものは、「土石流」「泥流」です。火山噴火によって噴出された岩石や火山灰が堆積しているところに雨が降り発生します。大雨でなくても、少しの雨で発生することもあり、これらの「土石流」「泥流」は高速で斜面を流れ落ちるので、下流域に大きな被害をもたらします。

【6】その6:竜巻及び突風の特徴と被害

竜巻は発達した積乱雲に伴う強い上昇気流によって発生する激しい渦巻です。特に発達した巨大積乱雲は「スーパーセル」と呼ばれ、強い雨やヒョウなどの激しい気象現象をもたらすことがあります。この他に、発達した積乱雲の近くでは「ダウンバースト」や「ガストフロント」と呼ばれる突風被害も発生します。

竜巻は家屋の倒壊や車両の転倒、飛来物の衝突など短時間で大きな被害をもたらします。

【7】その7:雪害

降雪による災害の多くは雪崩や除雪中の転落事故などですが、路面凍結による交通事故や歩行者の転倒事故など、普段雪の降らない地域でも発生します。雪崩に巻き込まれる事故は、冬山登山やスキーなど観光で訪れる人が被害にあっています。

この他に、豪雪地帯では大雪による家屋の倒壊や、交通障害が発生し人も物も移動することが困難になり、社会生活が大きく制限されてしまいます。そして大雪による被害は影響が長引くことが特徴です。台風や大雨は雲が移動すれば天候は回復し、日常生活に戻るまたは復旧作業に取り掛かることができますが、大雪は溶けるまで時間がかかり、溶けてからわかる被害もあります。

特に雪が止んでから時間が経つと、落雪事故など降っている時とは異なる被害も発生します。交通障害の解消も時間がかかり、農作物の被害と物流の停滞は深刻で物資の不足も発生し、日常生活を取り戻すまでに時間が必要です。

津波避難経路

3)自然災害に備えるポイントは7つ

災害に備えることの第一歩は、災害の特徴を知ることです。ここまで、自然災害の特徴やその被害をお話してきました。これからは災害に備えるために必要なポイントを見ていきましょう。

【1】ポイント1:避難場所と避難経路を確認していますか?

ハザードマップなどを利用して、避難場所と避難経路を確認しましょう。災害によっては異なる場所に避難する必要があります。自宅周辺だけでなく、職場や学校、塾やよく行くお店の周辺など、途中の安全も確認するためできれば徒歩で行ってみましょう。

【2】ポイント2:家族の間の連絡方法は大丈夫ですか?

家族間の連絡方法を確認しましょう。1つの方法だけではなく、複数の連絡方法を共有しましょう。また、地域内ではつながりにくい場合、遠くの親戚や友人を中継してつながることもできます。忘れないようにお互いに登録しましょう。

【3】ポイント3:情報収集は日頃から準備しましょう

災害が発生した場合、情報を収集する方法は、日頃から準備しておかなければなりません。自治体の防災メールを登録したり、便利なアプリをダウンロードしたり、WiFiスポットも確認しましょう。もちろん携帯電話の充電器も確保しましょう。

【4】ポイント4:食料や水の備蓄はローリングストックを忘れずに

食料や水の備蓄をしておきましょう。自宅だけでなく、職場やガレージ、車など安全な場所で管理ができ、持ち出しやすい場所にも保管します。ローリングストックしながら、3日から1週間分準備します。生活用品も忘れずにちょっと多めに買っておきましょう。

【5】ポイント5:持ち出しバッグに防災グッズを準備する

食糧や水の備蓄とは別に、持ち出しバッグを準備します。最低1日分できれば3日間避難生活ができるように、家族それぞれに必要な防災グッズを揃えます。賞味期限はもちろんですが、季節や体調を考慮し、こまめにチェックしましょう。

【6】ポイント6:家具の置き方など工夫するだけでも被害を防止します

地震対策として家具の固定はもちろんですが、金具で壁に固定できない場合は、置き方を工夫するだけで家具の下敷きになる被害を防ぎ、避難路を確保することができます。また、家具の高さを低いものに変えることも有効です。お部屋のレイアウトを見直しましょう。

【7】ポイント7:家の外回りの片付けは天気の良い時に済ませましょう

台風接近の前には、家の周りの飛ばされやすいものは取り込むなど片づけましょう。また、雨どいや雨水ます、ベランダの排水口など落ち葉などを天気の良い時に掃除して、雨水が流れるようにして、修繕が必要な箇所は早めに補修しておきましょう。

懐中電灯

4)自然災害による2次被害も深刻です

自然災害による2次被害の方が深刻な影響を与えることも少なくありません。代表的なものは、「停電」「断水」「下水道の使用ができない」「物流の停滞」「物資の不足」です。

【1】停電

停電対策は企業だけでなく、家庭でも考えられ始めています。太陽光発電システムと蓄電池の併用、自家発電設備の導入などできることをドンドン取り入れています。電気はライフラインに欠かせないものです。被害が少なくなる自衛策も検討していきましょう。

【2】断水

断水対策は備蓄以外に浄水器を準備して、生活用水を飲料水にろ過することと、給水施設からの受け取りと運搬方法に重点が置かれています。生きていくために必要な飲料水の確保と、生活に必要な生活用水の確保は避けて通れない問題です。「下水道の使用ができない」ことが東日本大震災では問題になりました。ライフラインの中で最も復旧に時間がかかります。簡易トイレの使用を政府は呼び掛けていますが、普及は進んでいません。

【3】物流の停滞

顕著に表れたのが、被災地のコンビニエンスストアでした。在庫を持たずに店舗を運営する方式は、効率的ですが店舗の休業時間がないコンビニでは1日に複数回の商品の補給が必要になります。災害による道路の寸断で、物流の停滞が発生すると商品の入荷がなく、営業を再開しても商品がない状態になります。コンビニ大手の各社は配車にAIを導入して、通行可能なルートの検索をできるようにするなど、発生した事案をすぐに補完しています。

【4】物資の不足

災害発生地域だけでなく、周辺の地域でも発生します。道路網の寸断が原因ですが、現在国内の多くの企業が集約化を進めています。東日本大震災の後、多少リスクの分散化を目的として拠点方式に転換したところはありますが、店舗が在庫を抱えない方式が多いので、今後も発生の可能性はあり、家庭でも食料品や生活用品を少しずつでも備蓄する必要があります。

5)自然災害の被害防止に交通機関が運行停止することもある

1986年12月に強風にあおられた回送列車が国鉄(現JR西日本)山陰本線余部鉄橋(兵庫県)から転落し、真下の水産加工場を直撃しました。乗員の他加工場の従業員も死傷するなど大惨事でした。これを教訓に、JR西日本では強風が規定の数値を超えると余部鉄橋以外の地域でも、安全確保のため運行停止にしています。

この他、大雪による長時間の立往生なども発生したことから、線路上で列車が動けなくなる前に早めの運行停止にふみきっています。地方の路線だけでなく関西の都市圏においても、台風接近時に私鉄も含めて計画的な運行停止を導入し、前日から予定を発表するなど事前に呼びかけ、被害の防止に一定の効果を挙げています。

ただ、交通機関の運行停止は社会に大きな影響を与えます。従業員の通勤が不可能になることから、企業活動を早めに切り上げたり、営業停止にする店舗もあります。この他、一般のお客さんも早く帰ってしまったり、買い物を控えるため、駅に近い百貨店の売り上げが減少するなどしています。台風の進路がそれたり、想定以上に早く通過してしまうなど早めの判断が裏目に出る可能性もあり、当事者も悩みながらの状態です。

悪天候による飛行機や船舶の運航停止は当然、それ以外の交通機関は少々のことでは運行を停止しないと人々は思い込んでいますが、今後は危険回避のため積極的に運行停止を打ち出す交通機関は多いと思われます。「しゃあないな(しょうがないなぁ)」と受け入れ、異常気象と付き合う覚悟が必要です。

ヘルメットを持つ女性

6)自然災害の備えに関するQ&A

【Q】災害に対する備えるが確認できるグッズってないの?

「防災チェック表」はいかがでしょうか。防災グッズや備蓄品などが一覧になっていて、チェックできる表を活用して持ち出し袋や備蓄品を揃えていきましょう。リストになっていることでわかりやすく、また、我が家に必要なものを的確に判断できます。家族全員が目につくところに貼っておくことで、防災意識を高めるとともに、ローリングストックも忘れずに実施できます。

「防災チェック表」または「防災グッズチェック表」で検索してみてください。各地の自治体や日本赤十字、消防庁などお好みのものを選んでください。同時にハザードマップもプリントアウトして貼っておくと避難経路の確認にもなります。是非どうぞ。






この記事のポイント

【1】主な自然災害は地震、津波、大雨、台風、火山、竜巻、雪害の7つです

【2】7つの自然災害にはそれぞれ特徴があり、被害も異なります

【3】自然災害に日頃から備えるポイントは7つです。必ず実行しましょう

【4】自然災害が原因の2次被害も発生します。しっかり対策をしましょう

【5】災害対策として公共交通機関の計画的な運行停止もあります

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