停電対策総まとめ!事前準備すべき8つの対策とは

自然災害のみならず、不慮の事故などで停電が発生する場合があります。台風の接近や計画停電など事前に準備できるものと、地震や送電設備の事故など準備できない停電があります。最悪の事態を避けるための停電対策を確認しましょう。






1)停電対策に事前準備すべきこと その1:代替電源の確保

停電した時のために、代替電源の確保が必要です。

【1】乾電池は10年保存可能なタイプを準備

懐中電灯やラジオなど停電の時に使用するものは、ほとんど乾電池を電源としています。以前は乾電池を使用しないで保存していると液漏れなどで使用できなくなることがありましたが、現在は10年保存が主流となっています。

(1)使用機器に応じて乾電池を選びましょう

乾電池はアルカリ乾電池、マンガン乾電池、リチウム乾電池があります。リモコンや時計などの小電流機器はマンガン乾電池、パソコンのマウスや小型ラジオなど小~中電流機器はアルカリ乾電池、カメラのストロボやデジカメなど大電流機器はリチウム乾電池が適しています。

アルカリ乾電池は最近の乾電池の主流です。スタンダードタイプとハイパワータイプがあり、スタンダードタイプはマウスやラジカセなど小~中電流機器に適しています。ハイパワータイプはデジカメやⅬED懐中電灯などの中~大電流機器に向いています。価格はハイパワーだからといって極端に高くなるものではありません。また、スタンダードタイプは各社品ぞろえが豊富で、その中のエコノミータイプは5年保存です。

(2)スマートフォン充電器用にはリチウム乾電池

この他、大電流機器に対応したリチウム乾電池はアルカリ乾電池に比べて価格は2倍以上ですが、15年保存可能で製造元のメーカー(パナソニック)の比較では放電持続時間指数がハイパワータイプの3.7倍(デジカメの場合)とされています。

特に、リチウム乾電池はスマートフォン充電用に力を発揮します。災害で停電が発生するたびに、乾電池式スマートフォン充電器は品切れとなり、乾電池も売り切れていました。これから準備する方はスマートフォン充電器用にはリチウム乾電池をおすすめします。

(3)買い揃える乾電池は単3と単4、単1単2はアダプタで対応

乾電池はサイズがいくつもあります。ボタンタイプも合わせると、どれだけ買い置きをしたらよいのかわからなくなってしまいます。

停電対策として準備するものは単3と単4で十分対応できます。100円ショップでも販売されている乾電池用アダプタを使用して、単1と単2の代用をしましょう。乾電池カバーを使用する形になりますので、従来のサイズを使用した時よりパワーも少なく、持続時間は短くなりますので、もしもの時の非常用と割り切ってご使用ください。

【2】ダイナモ(手回し)式は乾電池の代替用

スマートフォン充電器の手回し式をご存知の方も多いと思います。自転車のライトを発電するダイナモ方式を採用しています。現在懐中電灯、ラジオ、スマートフォン充電器など多くのものに取り入れられています。

乾電池タイプのものを準備した場合でも、乾電池の代替用として1点ずつでもダイナモ式の充電器やライトを準備することが望ましいと考えます。停電が長期化した場合や、災害発生時はどうしても買い占め行動が起き、乾電池が入手困難になります。代替品があることで精神的に余裕ができ、ストレスを軽減できます。また、作りが簡単なので故障しにくいこともおすすめする理由です。

【3】太陽光発電をトコトン利用する

太陽光を利用したソーラー発電は、大きなパネルから小さな電池まであります。

(1)ソーラー充電

ソーラー電池を搭載した商品は日常生活でもよく見かけます。スマートフォン充電器にも利用されています。太陽光を利用するので、充電器を購入するだけで準備はできますが、乾電池式やダイナモ式に比べて充電に時間が必要です。ただ、LEDランタンなどの充電には十分対応できますので、用途に合わせて利用されることをおすすめします。

(2)太陽光発電システム

北海道胆振東部地震の際に経済産業省がホームページで呼び掛けて利用された方も多いと思います。家庭用太陽光発電システムは自家用としても利用できます。地域によっては蓄電池をセットしてシステムを構築しておられるご家庭も多いようです。

せっかくのシステムですので、取扱説明書をわかりやすい所において、停電時に利用できるよう対策をしておきましょう。

【4】自動車で充電するタイプ

電気自動車やハイブリッド車によっては、充電した電気を車外の電気製品に使用できることはメーカー各社が宣伝しているので有名ですが、普通の自動車でも代替電源として利用できます。

シガーソケット(現在はアクセサリーソケット)を電源として使用します。家庭用電気製品を車内で使用するためには、カーインバータを使用すると便利です。この他、スマートフォン充電用に使用するためにはUSBポートのついたシガーソケットチャージャーを使用することが必要ですが、フル充電が2時間で完了するので使えるアイテムです。

毎日通勤や仕事で自動車を利用されている方は、停電に備えてぜひご一考ください。ただし、ガソリンを常に半分以上保つように心掛けてください。また、アクセサリーソケットは標準規格がないため輸入車では電圧が異なることもありますので、ご注意ください。

暗闇 懐中電灯

2)停電対策に事前準備すべきこと その2:情報の確保

停電時に最も困ることの1つが情報に関することです。

【1】情報を得るために必要な対策

災害が発生すると、テレビでは被災地の情報を流し続けますが、肝心の被災地では停電で情報を受け取ることはできません。

(1)乾電池をセットしたラジオとイヤホン

ラジオに乾電池をセットしておきます。現在販売されているラジオは乾電池が別売りの商品もあります。必ず乾電池をセットして、聞きたい放送局に周波数を合わせておきましょう。地震の発生時など、混乱した状況でもすぐに聞くことができるように、手の届くところに1台準備します。

できれば複数の人数で同じラジオを聞いた方が、情報の受け取り間違いや聞き漏らしがなくて良いのですが、スピーカーから聴くと乾電池の消耗が早くなります。1人1台準備してイヤホンで聴く方が乾電池は長持ちします。ダイナモ式の照明がセットになったものやコンパクトタイプなど用途に合わせて複数台準備します。

(2)スマートフォン、携帯電話

現代社会において、スマートフォンや携帯電話なしに生活はできなくなりました。情報の入手はもちろんですが、発信も大切なことです。家族の安否確認や伝言ダイヤルにも必要です。災害時の重要なアイテムと自覚しましょう。

【2】パソコンに保存されている情報を守るためのUPS

日常生活でパソコンを使用される方も多いと思います。UPS(無停電電源装置)は、パソコンのデータ消失を防ぐために、急な停電時にデータを保存し通常の手順通りに終了する間の電源を供給するものです。

元々は、企業のサーバー用として使用されていましたが、デスクトップパソコンなどでは停電によってシャットダウンする危険性があることから導入されています。家庭用は通電時間も短く5~10分間くらいで、価格も安いのですが、企業のサーバー用は1時間くらい通電時間を保ち、価格もそれなりのものもあります。

そして、停電から再通電時に電気が不安定でパソコンのHDDがクラッシュする可能性もありますので、停電時にはパソコンの電源を落とすことを忘れないでください。

3)停電対策に事前準備するべきこと その3:照明の確保

暗い場所は精神的に不安になってしまいます。照明の確保は安心と安全の確保です。

【1】懐中電灯は1人1台、1部屋1台準備する

懐中電灯は1人1台、1部屋1台を基準に考えてください。特にトイレやお風呂、玄関などすぐに必要な場所は小さいものでも置いておくことが大切です。トイレやお風呂に入っている時に停電になると、リビングで停電に遭遇するのとでは、不安度が全く異なります。小さなペンタイプで構いませんので、フックにぶら下げるなどして手の届く範囲に準備します。

避難するときは、頭につけるタイプを利用される方もありますが、帽子のつばに挟むクリップタイプや首からぶら下げるタイプを利用することも有効です。両手をあけることを優先して準備してください。

【2】ランタン型はリビングと廊下で利用する

ソーラー充電式LEDランタンを停電時に利用されている方がいます。廊下やトイレに常夜灯としておくと、安心できたといっておられました。数日間続いた停電でもソーラー充電で不自由しなかったそうです。

また、ランタン型の良い所は、みんなが集まっている時は、個々の懐中電灯を使用することなく乾電池の消費を抑えられるところです。ランタン型を使用するときは、なるべく高い所に設置して、明るくする範囲を広くすることです。天井にライティングレール等あるご家庭は専用フックを事前に準備されることをおすすめします。

ペットボトルの水

4)停電対策に事前準備すべきこと その4:水の確保

停電時は断水も想定します。上水道施設が停電すれば広い範囲で断水が発生します。

【1】飲料水の備蓄

飲料水は1人1日3Lとして準備します。2Lのペットボトルで備蓄することが便利ですが、実際に使用するときは500mlのペットボトルが個人用としては便利です。臨機応変に使い分けましょう。

【2】生活用水の確保

計画停電や台風の接近に伴う停電が予想される場合は、バケツに水を汲んで置いたり、お風呂に湯をはったりして対応します。トイレに使用する際は、バケツ半分くらいを一気に流し入れる必要があります。決して水洗タンクにペットボトルで注水することなく、バケツで入れてください。

5)停電対策に事前準備すべきこと その5:食料、調理熱源の確保

すぐに食べられるパンやお菓子を普段から多めに買っておく。これも立派な準備です。

【1】調理不要の非常食は停電時に役立ちます

ガスが使えるご家庭は随分と調理が楽になりますが、換気することを忘れないでください。また、断水かどうかでも対応は異なります。調理不要の缶詰や、レトルト食品は停電時にとても役立ちます。水が確保できれば、アルファ化米やフリーズドライ商品を利用することも可能です。

【2】野菜、果物の確保は体調を整え、ストレス緩和に役立ちます

停電時の困りごとで、野菜を食べられないという意見が多くあります。

(1)野菜スープや、ポタージュを利用する

停電時に冷蔵庫の使用を控えるために、野菜不足になりがちです。こんな時は野菜スープやポタージュを利用しましょう。粉末タイプもありますが、レトルトタイプや缶詰の方が、具の形で入っているので野菜を食べた実感を得ることができます。

(2)乾燥野菜・ドライフルーツ

切り干し大根や、ゴボウなど乾燥野菜を常備しましょう。停電時に調理はできないということであれば、ドライフルーツを利用します。様々なフルーツが販売されていますし、手作り派の方も増えました。

野菜もフルーツも乾燥させることでうまみが凝縮しています。プルーンは紅茶で戻しても柔らかくふっくらとして、美味しく食べられますし、鉄分や食物繊維なども補えます。いづれにしても水分を多めにとることを心掛けてください。

(3)野菜ジュース、果物の缶詰

野菜ジュースは水分補給になりますし、季節によって様々な味が限定販売されています。常温で半年は保存可能ですので、非常食として備蓄してください。

果物の缶詰は手軽に果物を食べることができ、シロップ漬けにしてありますのでエネルギーの補給にもなります。また、加熱してありますので、人工透析治療中の方でもカリウムを気にすることなく食べることができる唯一の果物です。非常食としてぜひ利用してください。

【3】カセットコンロ、カセットガス

最近は、キッチンの熱源にIHコンロを使用しておられるご家庭も多くなっています。このようなご家庭は、停電時に、全く調理ができなくなってしまいます。対策としてカセットコンロとカセットガスを準備することが必要です。

レトルト食品の温めは電子レンジが多いのですが、湯煎でできる商品も多くあります。また、お湯さえあれば食べられるものが格段に多くなります。アルファ化米も冷たいものより、温かいものの方が元気になります。ぜひご準備ください。

スマホで使える扇風機

6)停電対策に事前準備すべきこと その6: 暑さ対策・寒さ対策

停電は季節を選びません。エアコンのない生活を想定して準備します。

【1】暑さ対策は体感温度を下げること

停電でエアコンが使用できなくなると、熱中症対策が必要です。水分補給はもちろんですが、窓を開けて風を通しても室内の温度が下がるとは限りません。冷蔵庫の使用も控える中で、冷たい飲み物やアイスクリームも口にできない時、できることは、体感温度を下げることです。

水に濡らすと冷たくなる冷却タオルや熱さまシートを多めに準備します。瞬間冷却剤も準備しておくと衝撃を与えて30分くらいは冷却効果があるので、少しでも飲み物を冷やしたり、首筋を冷やしたりできます。衝撃を与えなければ保存できますので、ぜひご準備ください。

この他に携帯扇風機もあります。USBから電源を取るものもありますが、充電して使用するタイプや、乾電池を使用したものもあります。卓上型、手で持って使うもの、首からぶら下げるタイプと多くで揃っています。デザインも様々ですので、試してみる価値ありです。

【2】寒さ対策は電気を使用しない暖房を準備します

寒さ対策は、使い捨てカイロや温かい服を重ね着することもできますが、ストーブを準備します。普段から電源を使用しない石油ストーブをご使用の家庭はかまわないのですが、エアコンや電気ストーブを利用しているご家庭は、カセットガスを利用したストーブの準備をおすすめします。石油ストーブでも良いのですが、そのためにわざわざ灯油を購入するものどうかと思います。

そこで、調理に使用するカセットコンロと同じカセットガスを使用するストーブであれば、多少でも揃えるものを少なくすることができます。石油ストーブに比べれば、パワーは劣りますが暖房器具としては十分に使えます。ご検討ください。

7)停電対策に事前準備すべきこと その7:冷蔵庫・冷凍庫の対策

台風の接近や計画停電など、停電が事前にわかっている時は冷蔵庫や冷凍庫の対策を行います。冷蔵庫は中のものを少なくして、庫内が冷えるようにしておき、なるべく開閉をしないようにします。野菜などは常温保存できるもの以外は食べきって、腐らせないようにします。

冷凍庫はできるだけ満タンにします。ドアの開閉を避け、霜溶けによる水漏れを防ぐために床に雑巾などを敷いておきます。必要であれば、クーラーボックスなどを準備してジッパーバッグなどに水を入れた凍らせたものなどを入れて冷蔵庫の代用になるものを準備します。

チェックマークを持つ女性

8)停電対策に事前準備すべきこと その8:その他の気になること

【1】人工透析、インシュリン注射、処方薬

定期的に人工透析の治療を受けておられる方は、停電の発生により最も影響を受ける患者さんの一人です。かかりつけの医師の指示に従いますが、常に連絡が取れるように、携帯電話などの電源に最新の注意を払います。

同じように、インシュリン注射による治療や処方薬を飲んでいる方も気をつけましょう。インシュリン注射も処方薬も一般の薬局では販売されていません。健康管理も大変ですが、医師はもちろんですが、かかりつけの薬剤師とも相談しながら、準備しましょう。

また、電子カルテシステムは停電時に稼働しません。お薬手帳を準備し、停電時でもスムーズに診察及び薬の処方を受けられるようにしましょう。

【2】補聴器の電池とコンタクトレンズ

補聴器を使用しておられる方は予備の電池を準備しておきましょう。補聴器の電源が切れたままでは情報を受け取ることが困難になります。特に停電時はテレビよりはラジオからの情報が多くなります。少しでも情報を多く、早く、正確に受け取るために補聴器の予備の電池を準備しましょう。

また、コンタクトレンズをご使用の方は、メガネを準備しましょう。災害発生時は、コンタクトレンズの管理をできないこともあり、また停電時は交通機関が運行を停止することもあります。移動できない中でコンタクトレンズの装着時間が通常より長くなって、目に負担をかけることも想定されます。必ず自身にあった眼鏡を準備し、常に携帯しましょう。

【3】キャッシュレス生活と現金

北海道胆振東部地震のブラックアウトで浮き彫りになった、キャッシュレス生活の脆弱さを克服するために、現金を準備することも検討する必要があります。停電時は店舗によっては現金以外使用できなくなりますし、場合によっては店舗自体営業できなくなります。

自家発電の導入により、最低限の店舗運営を行う準備をしているところも増えてはきていますが、停電による物流の停止は覚悟が必要です。

停電時はキャッシュレスによるポイント付与もなく、ポイントによる買い物もできません。なってみて初めて分かるではなく、できる準備をしておくためにも普段はキャッシュレス生活の方も現金を多少でも持ち歩くことが防災の観点から必要であることを認識してください。






この記事のポイント

【1】停電時に代替電源として、乾電池、ダイナモ式、ソーラー、自動車のアクセサリーソケットを利用する。

【2】停電時の情報確保にラジオ、スマホ、携帯電話を準備し、パソコン保護にUPSを準備する。

【3】照明は精神的な不安を和らげる効果があり、懐中電灯、ランタン型、乾電池式、ソーラー式を併用する。

【4】停電対策として断水も想定し、飲料水を備蓄する。事前に停電を把握している時は生活用水を汲み置きする。

【5】非常食を準備すると同時に、普段から買い置き備蓄も行う。調理のためにカセットコンロを準備する。

【6】暑さ対策、寒さ対策は停電によるエアコンの使用停止を想定し、冷蔵庫・冷凍庫の手当ても把握する。

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